昨日の診療中、ドーピングをしました(汗)。 とても大勢の患者さんが受診され、集中力が続かないと困るため、午前中に1本、午後にも1本とドリンク剤を飲みました。 それにしても、結構効きますね。何とか診療を終えることができました。でも、家に帰ったら帰ったで、今日のハチ毒のアナフィラキシーの話のスライドを用意しないといけないし、全国学会も迫っているし、秋の研究会のエントリー準備もしなければなりません。 開院してまもなく10年。いろいろ重なったせいもありますが、一番忙しいのかもしれません。とは言え、ひとつひとつを手を抜くことなく頑張らないといけません。 今日の午後のハチ毒のアナフィラキシーのスライドは、朝5時頃ようやく完成しました(大汗)。 食物アレルギーなら、いろいろ経験しており、いろいろな例を挙げることができますが、ハチ毒に関してはアナフィラキシーショックは1例だけです。調べてみると、子どもはアナフィラキシーを起こしにくいと書かれています。 多くの方がご存知の通り、一回刺されて抗体ができ、二回目に刺された時にアレルギー症状が起こります。大人は長く生きている分、ハチにも刺される経験をお持ちの方も多いでしょうからね。特に森林組合や電力会社に勤務する方へのアンケートで、ハチに刺されたことのある人は88%いたとか。こういう人はハイリスクということになるのでしょう。 一方、私の唯一の経験のお子さんは、何度かハチに刺されていました。ある日、学校の課外授業で笹の葉を取りに行った際、何バチか特定できていませんが、ハチに刺されたそうです。 当初は刺された局所の痛みだったそうですが、徐々に全身症状に変わってきます。歩く元気がなくなり、担任におぶられて移動しますが、意識が遠のきそうになりました。 養護教諭が迎えにきた車の後部座席に座らせようとしますが、フラフラで、後部座席で横になることを望み、「先生、横になった方が楽だ」と言ったのだそうです。 そう、既にアナフィラキシーショックに至っており、上体を起こしていると頭の血が落ちてしまい、意識を保てなくなっていたのです。 それから学校に行き、救急車に病院に搬送されます。遅れて蕁麻疹が出てきました。一般的に蕁麻疹が出て初めて多くの方が「アレルギーだ」と気付きますから、ショック症状が先だと、分かりにくんだと思います。 何ぶん経験が少ないので、ハチ毒によるアナフィラキシーがこういうパターンで発症するのかは分かりません。医学書を見ても、子どものアナフィラキシーショックの事例も見たことがありません。 今日伺う学校も、ハチ毒でアナフィラキシーを心配し、エピペンを処方している児童が通っています。食物アレルギーのアナフィラキシー対策をからめながら、適切なタイミングでエピペンを打てるよう話を進めたいと思っています。 |
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