小児科 すこやかアレルギークリニック

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血圧低下
2018/03/02
少し前、クルミの負荷試験で血圧低下をきたしたケースを経験してしまいました。

当院は、開業した時から、つまり10年前からアナフィラキシーショックをいかに起こさないかを最優先に負荷試験を行ってきました。やはり、開業医で入院施設を持たないと、より慎重に行うべきだと考えます。

クルミはまず、0.1gですから、ほんのひとかけらくらいでしょうか?。そこからスタートで食べてもらいました。

0.1gで口の中の痒みを訴えましたが、じきに引いてしまいました。また0.1gを食べても何ともなかったので、次は0.2gを負荷しました。

腹部にちょっとじんましんが出たのと、嘔吐を5回程繰り返しました。ベットで休んでいただきましたが、ウトウトしだしました。

呼びかけに反応はしますが、すぐに目を閉じてしまいます。その後、血圧が測れなくなってしまいました。

これまで当院でアドレナリン注射を行ったケースは、咳き込みが強めにあったり、我慢できないお腹の痛みがあったりした時で、嘔吐は繰り返しましたが、呼吸苦などのいかにも緊急事態という感じがなく、アナフィラキシーショックに至ったケースはまずなかったので、少々焦りました。

アドレナリン注射を行い、点滴も行い、まもなく回復しました。

小児アレルギー学会が提唱するエピペンの適応によれは、「繰り返し吐き続ける」と「ぐったり」というところでしょうか?。ウトウトしたのを「意識もうろう」と言うべきかは難しいところだと思います。

繰り返しの嘔吐が治まればホッとしてしまうし、呼べば目を開けるので、ぐったりとか意識もうろうとの判断はとても難しいと感じました。

私でも難しいと感じたのですから、園や学校現場の先生方もつい様子をみてしまうなんてこともあろうかと思います。

今年も園、学校での講演も多いので、こういうこともあるということをお伝えしてきたいと考えています。

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