小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

シュミレーション
2018/03/03
5年前の調布市での死亡事故以来、食物アレルギーの対応が厳しくなっています。

現に尊い命が失われた訳ですから、当然と言えば当然です。昨日もここで書きましたが、息苦しさを訴えたりすれば、周囲の大人は対応できますが、いきなり血圧が下がると場合によっては様子をみてしまうこともあるでしょう。

食物アレルギーは死亡するとしたら、窒息と血圧低下によりもたらされますので、この2つをいかに見極めて、対応できるかによるのだろうと思っています。

さて、全国で食物アレルギーの研修会が行われいると思います。園や学校の先生は大変です。

私も調布市の死亡事故の以前から、地道に活動を行ってきました。食物アレルギーとはどんな症状が出るのか?、診断はどうするのか?、誤食時の対応は?という話が中心でした。

県内の医師のほとんどが食物負荷試験を行っていなかったので、負荷試験の存在を広めるのもその目的のひとつでした。15年前から負荷試験を始め、実施するのは長らく私一人だけだったので、誤食時の対応もそうですが、正しく診断するには負荷試験が必要であるということも併せてお伝えする必要があったのです。

今は、負荷試験をやる医師も少しだけ増え、多くの園•学校関係者が負荷試験の存在を知ってくださるようになりました。となると、私の話の内容も変化が必要になってきます。

最近の食物アレルギー研修のトレンドは、「シュミレーション」です。これまでは演者が一方的に食物アレルギー対応について解説するだけでしたが、実際の患者役を配置して、いざという時の実践的な対応を練習するものです。

2週間前の食物アレルギーの全国学会で、第一人者の先生が研修の中で動画を提示し、より実践的な研修を行っていると発表されていました。その動画はまだ一般公開しておりませんが、申し出れば分けていただけるという話でした。

早速申し込みました。今日も講演がありますが、4月以降に各園や学校をまわる講演会が目白押しです。それに活用させていただき、頭の中だけの知識に留まらない対策を取っていきたいと考えています。

<<前の記事 一覧 次の記事>>