食物負荷試験を真面目にやっています。 学会に行くと、開業医の発表はほとんどなく、アレルギー専門病院や大学病院の発表ばかりです。 その大きな病院の食物アレルギーに関する発表を聞くと、卵や牛乳、その他のアレルゲンを同一の方法で負荷していくと内容がほとんどです。同一の方法や量で検討し、症状が出た人が何人いて、何人にアドレナリン注射を行ったとか、そういう発表です。 大きな病院は、医師も多いので、医師が自分の想い通りに負荷試験を行っては、まとりのあることはできないし、研究という役目も持っていますので、ある程度“型にはめる”ことって必要なんだろうと思います。 一方、当院では、最も優先すべきは、アナフィラキシーを起こさないこと。入院できる設備もないし、負荷試験で恐怖心を与え過ぎることは避けなければなりません。 となると、患者さんのこれまでのアレルゲンの摂取状況を聞き、どれくらいの量から開始するのが適切かを考えなければなりません。つまり、“型にはめる”ことはしない方がいいと思っています。 オーダーメイドなんて立派なものではありませんが、患者さんに合った量を考えて、負荷試験を進めていくべきと考えています。 また、卵アレルギーなら卵焼き1個分、牛乳アレルギーなら牛乳200ml、小麦ならうどん100〜200gという目標量も、以前よりは目指さなくなりました。つまり、少ない量から始めて、量を増やしていくのですが、あまり無理をせず、「今日のところは、ここまで食べたのだから十分」と判断すれば、終了としています。 それも、攻めた負荷試験をして、いたずらにアナフィラキシーやアレルギー症状を起こすのを避ける意味合いもあります。無理なく、食べ進めていくには、焦りは禁物だと以前よりは思うようになりました。 「患者さんに合ったやりかた」と言うのは簡単ですが、やってみると難しいことではあります。いずれにしても“型にはめる”ことはしないようにしています。 別に大病院と競うつもりはありませんが、大企業のケーキが好きな人は多いですが、個人経営のお菓子屋のケーキの優れているところ、美味しいところもあるはずです。 患者さんには、ブランド志向というのがあるのかもしれませんが、個人経営にも大病院に負けないノウハウがあるだろうし、それを突き詰めていこうと思っています。 |
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