小児科 すこやかアレルギークリニック

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最大の敵
2018/03/13
当院は開院して、11年目です。10年以上もアレルギーの臨床にこだわり続けてきたことになります。

今でこそ、アトピー性皮膚炎の早期発見・早期治療とか、食物アレルギーの児にいかに早期から食べさせるかということに取り組んでいますが、開院した頃にはそんなことは分かっていませんでした。

食物アレルギーは、負荷試験で正しい診断をということになっていましたが、専門病院でも、まともな負荷試験をやっているところは少ない時代でした。今は「必要最小限の除去」とか「食べられる範囲で食べさせる」とされますが、当院は開院当初から卵クッキーなどを食べさせていました。

加工品を負荷試験に使うことは、日本の第一人者から非難されたものですが、今では当たり前のことです。自分で言うのも何ですが、時代を先取りしていたんですね。

もう一つ、開院当初から取り組んでいたことは、ぜんそくの早期発見・早期治療です。学会は、いまだにぜんそくの診断が厳しいもので、私の中では軽症ぜんそくがぜんそくと捉えられない状況ですが、場合によってはゼーゼー言う前から治療していました。

アトピー性皮膚炎や食物アレルギーがあると、ぜんそくも出てくるはずと“網を張っている”ので、早期に見い出し、治療を行えるのです。

その結果、ぜんそくを治したり、軽くできたのかは、比べるものがないので、評価はしづらいです。ただ、当院では入退院を繰り返す患者さんはほとんどいないし、外来で吸入することは少なく、点滴治療は年間でゼロです。軽症化できていると信じています。

ただし、風邪をきっかけに軽くゼーゼー言ったり、インフルエンザにかかり10歳くらいの子がゼーゼー言ったりすると、ぜんそくという病気の治りづらさを再認識することになります。

食物アレルギーも今では0歳から負荷試験を行っています。これは、明らかに重症者が減り、多くが食べられるようになりました。当院は卵、乳、小麦といった3大アレルゲンを完全除去している患者さんはほとんどいません。多分、超有名病院よりは完全除去率は極めて低いと思います。

ただし、例えば卵で「g」でも「mg」でもなく「μg」という単位で食べさせて、症状が出てしまう患者さんには、申し訳ないことに完全除去と言っています。牛乳も0.1mlも摂れないような患者さんには苦労しています。ごく一部の重症食物アレルギーはとても治りづらいと認識しています。

それで、今はアトピー性皮膚炎の早期発見・早期治療に取り組んでいます。生後1、2か月から湿疹が出やすいので、その時点で治療すれば、アトピー性皮膚炎を完治できるかもしれないという夢を抱いて、治療に取り組んでいます。

皮膚をキレイにするのは簡単ですが、それを維持するのが難しいと感じ始めています。アレルギーはどれも早く見つけて治療してからといって、完治させるのは難しいようです。

日頃から多くの医師がアレルギーに真正面から取り組んでおらず、最近は専門医であっても私と同じ目線で取り組んでいないことを指摘しています。アレルギー患者の敵は、努力しない医者であると考えています。

最近思うのは、アレルギー最大の敵は、アレルギー疾患自体の治りづらさ、しつこさかのかもしれないと感じています。

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