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私の考えるアトピー性皮膚炎について
2018/04/16

先日、「私の考えるぜんそくについて」と題して書きました。

要するに、ある程度重いというか、典型的な症状を繰り返す患者さんのみを拾い上げる格好になっているため、本当に軽い患者さんは、診断もされない、治療もされないという状況に陥っているんだと思っています。

実際、多くの小児科医が“風邪”とか“気管支炎”などと言い、症状が改善しないのは当たり前なのに、全く気にしていません。医者だけ儲かり、患者は疲弊するという悪いパターンです。

実は、アトピー性皮膚炎も全く同じだと考えています。

数日前と同じ図を出します。左のピラミッドは、ぜんそく同様、アトピー性皮膚炎も重症はひと握りで、それより少し軽い中等症、更に軽い軽症が多くを占めるという格好だと思っています。

問題は、右でしょう。アトピー性皮膚炎の診断基準は、日本皮膚科学会によると、「湿疹の存在」と「痒み」、「2か月以上の経過」の3つを満たすことになっています。

さすがに湿疹のないアトピー性皮膚炎はないでしょうが、目に見えないような軽度の皮膚炎はあり得ると思います。軽度であれば、痒みもハッキリしないかもしれないし、軟膏を塗って落ち着いたように見え、2か月も持続していないように感じるかもしれません。

ですので、黄色い枠のように、医師が勝手に?アトピー性皮膚炎の定義を決めて、型にはめようとしているのであって、赤い枠のようなアトピー性皮膚炎なんだけれど、アトピー性皮膚炎じゃないと考えられている患者さんが取り残されていると思っています。

症状が軽ければ、仕方ないじゃんと思う人もいるでしょうが、ぜんそくであれ、アトピー性皮膚炎であれば、やはり慢性疾患です。治りづらく、症状が尾を引きます。

そして、この赤枠の部分であっても「経皮感作」は起こるようです。ぜんそくは見逃されても、咳が長引くくらいでしょうが、アトピー性皮膚炎は見逃されては、食物アレルギーが悪化することになると考えています。

周囲の皮膚科医、小児科医の診療をみていると、左側のピラミッドの軽症から中等症くらいまでは、“乳児湿疹”と診断されているようです。ですから、他の皮膚科、小児科に通っていて、良くならずに当院に逃げてこられる患者さんの多くが「経皮感作」を受けているんですね。いい加減な診療をやっても心が痛まないのでしょうか?。

アトピー性皮膚炎を舐めきってテキトーに診療している医者が多い中、赤枠の患者さんをどうにかしたいと考えるのは、非常に困難なことだと分かっています。しかし、そうしなければ、食物アレルギーは防げないと考えています。

だからこそ、同業者にそれを知っていただくために、今年は全国学会で発表を繰り返そうと思っています。医師は保守的で、これまでの自分のやり方が正しいと思うフシがあります。地道に活動していくしかなさそうです。

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