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器を増やす
2018/05/07

ゴールデンウィークが終わり、今日から通常の生活に戻ります。

ゴールデンウィークは、画像のところへ行ってきました。奈良をちょっとと、京都です。それにしても京都は、超有名な観光名所が10キロ圏内にひしめきあっており、改めてその凄さを感じました。

個人的には、三十三間堂が印象的でした。東大寺や金閣、銀閣寺は行ったことがあるせいでしょうが、仏像1001体が並ぶさまに圧倒されました。

旅行中も、きっと当院のホームページに来られている方も少ないでしょうから、更新し続けていました。私には、論文を書いて学会から認められるよりは、お困りの患者さん達にこうやって地道に情報発信していく方が性に合っているようです(笑)。

医師の世界は、開業医と勤務医の間に大きな壁があるように感じています。日本の第一人者はほぼ全員が勤務医であり、大学病院や専門病院に勤務されています。そんな先生が稀に開業されることがあります。

開業されてまもない頃は、日本の第一人者ということで学会から講演を頼まれることも多いようですが、徐々にそんなこともなくなっていくようです。

開業すると、こじんまりとした医療をすることが多く、日々診療に忙殺され、研究どころではなくなるからでしょうか?。

例えば、食物アレルギーの確定診断である食物負荷試験を勤務医時代はバンバンやっていた先生が開業と同時に、簡単なケースのみ自院で実施し、難しいケースは自分が元いた病院にお願いするということはよくあります。

確かに不用意に負荷試験をしてアナフィラキシーショックを起こしてしまえば、大変です。私から言わせれば、負荷試験の方法に問題があるのだろうと思っています。つまり、超重症な患者さんは微量な負荷試験を行い、それで症状が出るかどうかを判断すればいいのです。

軽微な症状を起こせば、重症であることが分かります。軽いので治療も容易で、患者さんにもとても辛い思いをさせずに済むと考えています。

こんな当たり前なようなことでも、学会では研究が進んでいないように感じており、開業医がやるべきことは少なくないと考えていますが、日本の第一人者は開業すると、表舞台から去っていくようです。

有名施設から開業することは、“暖簾分け”ということなので、一流の負荷試験を受けられる患者さんが増えるということになります。重症だと判断すると、自分の元いた施設に紹介するため、重症だったり、難しい負荷試験をやる施設が増えていないように感じています。

学会は、開業医は負荷せず、専門施設に紹介しなさいと言っていますが、負荷試験を受けるのに5か月も待つようでは話になりません。

もっと「器」を増やさなければいけないはずです。ビジョンを明確にすべきだと思っています。

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