小児科 すこやかアレルギークリニック

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ちょっと待った〜
2018/07/13
明日14日は、学会発表のため休診です。ご理解をお願いいたします。

開業医は、自分の好きな方、楽な方に流されていくようです。好きな方というのは、「効率」や「利益」という意味ですし、楽な方とは「学会発表しない」などということを指しています。

治療方針や何やら全てを自分で決めるので、本来なら修行僧のように、自分を律し、「医療」を追求し、日々「進化」すべきなのでしょうが、努力を怠り、開業時から年々「劣化」する医師をどれだけ見てきたことか...。

私も正直「劣化」している部分もありますが、専門のアレルギーに関しては、絶対に「進化」し続けたいと思っています。

開業医になって、全国学会で発表する医師はほとんどいないと思います。なぜなら、軽い病気しか診ないから。また、研究もしないことがほとんどなので、発表することもなくなってしまいます。

ここ最近触れていますが、私は今年9回発表するのは、自分がやらなければならないと思うからです。

例えば、明日発表予定のスライドを、現在作成中です。ゆっくり考えながら作っているので、まだ完成していないんです(汗)。

これも再三書いていますが、生後3か月から、「経皮感作」が進んでいます。これも知っている医師はほとんどいませんし、こんなデータを見たことがありませんでした。当院でまとめてみたところ、そういう結果が出たため、これは多くの医師に知ってもらう必要があると考えています。

生後3か月で食物アレルギーが始まってしまうのなら、親御さんはそれを防ぎたいと思いますよね?。それは私も強く願っていることです。しかし、そうしようとしている医師はほとんどいないようです。こうしている今も、小児科医、皮膚科医は「ああ、乳児湿疹ですね。じきに治ります」なんて言い続けているのです。

ひとつの理由として、アトピー性皮膚炎の診断基準が挙げられると思います。アトピー性皮膚炎は、現状のルールでは“2か月間”経過をみなければなりません。すぐには治らずに、“2か月間”治りづらい状況を確認しないと、診断できないことになっています。

ただ、2か月様子をみているうちに、経皮感作が進み、食物アレルギーに傾いてしまうのです。そこで、日本の第一人者は“2か月間”という縛りを取っ払って、“痒み”をメインに据えて診断すべきだと言っています。

いや、「ちょっと待った〜」です。生後まもない赤ちゃんは「ママ、痒い」とは言いませんよね?。顔などを掻いたり、こすりつけたりする仕草を“痒い”と判断しようということだと思います。

それは百も承知なので、生後まもない赤ちゃんに痒みの有無をチェックすると、何と4割弱は痒みを指摘できないのです。これは、アトピー性皮膚炎を発症しかけている赤ちゃんを日本の第一人者が日頃診ていないからこういうことになるのだろうと思っています。

この辺のことは、こだわって診療している開業医の意見も聞きながら、事を進めていかないといけないのだろうと思っています。

もちろん、明日の発表でも指摘しますよ。あら、もう公開しちゃった〜(汗)。

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