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腰が引けている
2018/07/23
先週の学会の時に、アトピー性皮膚炎で有名な皮膚科の先生がタイトルのような言葉をおっしゃっていました。

アトピー性皮膚炎に対するステロイド軟膏による治療は、患者さんが「ステロイドは怖いと聞いた。だから使いたくない」とおっしゃるのなら、まだ分かります。

そうではなくて、“腰が引けている”のは実は多くの医師なのです。つまり、「ステロイドは怖い。だから使いたくない」と素人みたいなことを言っている医者が、とても多いのが現実です。

「お医者さんは、患者のために日々努力している。ベストを尽くしている」というのは残念ながら幻想であって、患者さんがそう思いたいだけでしょう。

例えば、赤ちゃんの顔などの“湿疹”に対し、ステロイド軟膏が処方されたとします。未だに多いようですが、「できるだけ薄く塗りなさい」、「良くなったら、すぐに塗るのを止めなさい」と指導する医師は、“素人”確定です。

これは私見ですが、キンダベートという軟膏を顔や体に使いたがる医者も“素人”でしょうね。私の地元にもいますが...。患者さんの症状を良くする気がサラサラないようで、1分診療でキンダベートを処方し続けています。

この辺からも「ヤブ医者だ」と気づいて欲しいのですが、多くの患者さんがダマされて、通い続けされています。まさにボロ儲けでしょうね。

これまで食物アレルギーは食物負荷試験なしに診療できないということを言い続けてきました。ごくごく一部の患者さんには伝わったでしょうが、まだ多くの患者さんには浸透していません。

結局、「アレルギー検査の数値が高いと食べさせられない」、「アナフィラキシーを起こしたら困る」と医者が“腰が引けている”訳です。

確かにアナフィラキシーを起こしたら困りますが、少しでも食べさせていく必要がありますし、少量ずつ食べさせれば、相当な確率でアナフィラキシーを避けることができます。言わば、医者自身が「食わず嫌い」なのです。

それと全く同様なのが、アトピー性皮膚炎に対するステロイド治療なのだと思います。

食物負荷試験の必要性が広まってきても、負荷試験をやってくれる医師がほとんど増えてきませんよね。「どんだけ腰が引けているんだ」って話です。医者なんて、患者さんのために“日々努力していない”という姿勢がとてもよく分かる一面だと思っています。

その食物アレルギーも、アトピー性皮膚炎の湿疹から食べ物が入って引き起こされることが分かってきました。アトピー性皮膚炎をしっかりと治療すれば、食物アレルギーを軽快できる、もしくは早期であれば予防できるかもしれない訳です。

にもかかわらず、99%の医師が“腰が引けた”治療を繰り返し、専門医に紹介しようともしていない現実をどう思われるでしょうか?。

ベストを尽くさずとも、満額のお金が手元に入るというシステムが、医者をそうさせていると思えてなりません。

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