最近はインフルエンザの予防接種の希望者も多く、土曜の午後も特別枠を設けています。 とりあえず学会発表が10回終わってくれたのですが、ややお疲れモードなので、頑張りどころだと思っています。 食物アレルギーの極意として、「食物アレルギーが寝ぼけているうちに」というのがあります。多分、あまり知られていないことだと思います。 ぜんそくもアトピー性皮膚炎もそうなのですが、病気が“完成”してしまうと、治療しても治りづらくなってしまいます。アレルギーという慢性疾患を甘くみてはいけません。 食物アレルギーを見つけるために、早期にアトピー性皮膚炎の対応をしなければいけないと書いています。ある意味、アトピー性皮膚炎が“寝ぼけているうちに”見つけて、治療を開始したいと考えています。 食物アレルギーも、検査が陽性なのに食べられるってことが少なくないですよね?。だから、食物負荷試験をやりなさいってことになっています。食物アレルギーが感作を受けただけの状態や、軽いうちなら、治りやすいと思っています。それを「寝ぼけているうちに」と言っているつもりです。 どんな慢性疾患でも、発症ホヤホヤの状態、もしくはとっても軽症なうちに手を打てば、できあがって、こじれた状態から治療するのとは、違うと思いますよね?。そういうことです。 それを食べさせるのは、早い方がいい。3歳よりも2歳、2歳よりも1歳、1歳よりも0歳と言っているのです。 ただ、先週の学会発表でも、ある小児科医が「0歳児への負荷試験は恐ろしくてできない」と言っていました。そんな寝ぼけたことは言わずに、とにかく少量から食べさせるべきなのです。 0歳児への負荷試験、まだまだ広がっていないようです。それも、どうにでも卵焼きなどの卵料理を食べさせようとする学会のやり方が、ブレーキをかけているような気がしてなりません。 |
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