昨日の負荷試験は、年齢差10歳以上でした。 最高齢は10代前半であり、卵を食べてアナフィラキシーを起こし、エピペンも処方しています。一方、最低年齢は生後6か月でした。ここ最近、よく書いているように、アトピー性皮膚炎があり、経皮感作を受けて、卵の値がクラス3になっていた赤ちゃんでした。 こういうケースは、医師でもよく分かっていないようですが、経皮感作を受けて時間が経てば経つ程、食べなければ食べない程、本物になってしまうようです。昨日も書いたのですが、まだ卵アレルギーが“寝ぼけている”状態で食べさせると、食べられる可能性が高いと考えています。 このまま赤ちゃんの方を先に触れますが、アトピー性皮膚炎を“乳児湿疹”と見誤る小児科医、皮膚科医がほとんどで、今回の患者さんも120キロ遠路遥々の受診でした。 経皮感作を受けていても、今回の6か月のように早期から食べ慣れさせると、卵アレルギーを“なかったことにできる”と思われ、それは親御さんにとっても大きいと思っています。片道120キロの通院をチャラにするだけの効果があると考えています。 この場で、こう書いても、受診してくださる患者さんもいないため、「受診してくれれば、上手に対応するのに...」といつも思っています(汗)。 「根拠は?」なんて言われそうですが、先週も小児アレルギー学会で発表してきましたが、全例0歳から卵を食べさせており、除去にはしていません。その後、卵クッキーなどと進めています。 医学の進歩に伴い、食物アレルギーの予防ができるようになっています。 この6か月の赤ちゃんは、ゆで上がって3時間放置したのち、分離した卵黄(白身をまとわり付かせた卵黄)を完食しています。早期から食べさせているので、順調にいくはずです。 明日は、10代のお子さんについて、触れようと思っています。 |
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