小児科 すこやかアレルギークリニック

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研修会
2018/11/08
全国各地で食物アレルギーの研修会が行われていると思います。

調布の死亡事故があったことで、食物アレルギーが市に至る可能性が示され、多くの園•学校関係者の皆さんが緊張感を持って日々対応に当たっていることと思います。

確かに重症者は、アナフィラキシー、アナフィラキシーショックに至ることも少なくなく、誤食させないことと、緊急時の対応を知っておくことはとても重要です。

ただ、専門医がちゃんと負荷試験をした上で、何が食べられる、何が食べられないと明らかにして、本当に誤食したら大変なことになる食品だけ除去してもらえばいいものを、負荷試験もせず、精査もない食品を「除去しなさい」とやっているのは、おかしいと思っています。

多分、そうすれば、園•学校関係者のご苦労は半分以下になると思います。それくらい、あれもこれも除去になっている現状があります。まずは医師がまともに診断することからスタートしなければいけないはずです。

ほんの1種類か2種類だけ気をつければいいものを、あれもこれもと言われれば、注意が散漫になってしまいますよね?。園•学校の先生方は頑張っているのに、医者が頑張っていないのは、滑稽に目に映ります。

小学生、中学生くらいになると食物アレルギーもなかなか治らないのかもしれませんが、保育園、幼稚園児なら治る可能性も十分あると思っています。

多分、園の先生方は一生懸命なので、治るものなら治してあげたいと考えるはずです。医者だけが、アレルギー検査の数字が高いから除去だ、除去だと言っているだけです。治すことなど、まったく考えていないようです。

こう考えると、医者だけが食物アレルギーの現実から目を反らしているように感じます。

学会も「経口免疫療法」という治療法があるが、研究の段階なので、専門施設だけでやるべきだと言っています。軽症、中等症の食物アレルギーならば、「食事療法」で十分治り得ると考えています。別に大袈裟なことでもなく、田舎の開業医である当院でも行えることです。

ぜんそくやアトピー性皮膚炎はなかなか治りませんが、食物アレルギーは、食べることで治る可能性があります。他のアレルギー疾患と違い、治る光明があると考えています。

食物アレルギーの研修会と言えば、食物アレルギーのネガティブなところにだけスポットを当てて、参加者に恐怖心をあおるだけで、治すための研修会がないのは、おかしいのではないでしょうか?。

来週、某市から食物アレルギーの研修会に呼ばれています。特に卵、乳、小麦は治ってもらわないと困りますよね。当院では、アレルギー検査の数値が高かろうが、過去にアレルギー症状を起こしていようが、食べさせる努力をしています。

食物アレルギーの対応についてお話ししますが、治し方と予防法についても強調してこようと思っています。ネガティブなことを話すなら、ポジティブな面も話さないと公平ではないですよね?。

現在、その準備をしています。

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