小児科 すこやかアレルギークリニック

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反響
2018/11/15
昨日の午後は、某市に行ってきました。

食物アレルギーの対応についてお話ししてきたのですが、昨日の触れたように、何で全国で開催されている研修会って味気ないのでしょうか?。

確かに、園や学校では除去が原則です。エビで症状が出れば、魚介類の除去、ピーナッツでアレルギー症状がみられれば、ナッツ類すべての除去と指導されることが多いと思います。

食べられないものを増やしているだけで、負荷試験をして食べられるものと食べられないものを整理しましょうとどれだけの医師が言っているのでしょうか?。結局、面倒くさいことは現場に任せて、食物アレルギーに本気で対応しようとしないのは、医師の方だと思っています。

エビ、カニ、イカ、タコ、イクラ、タラコ、魚、ソバ、ピーナッツ、クルミ、カシューナッツの負荷試験を行い、当院では85%が解除できたというデータも披露してきました。こうすれば、園、学校の先生も多いに助かると思っています。

昨日も触れましたが、食物アレルギーの対応で、ベストなのは食物アレルギーが治ることですよね?。研修会では、大抵が治らないもののような扱いをしているように感じます。

早期に食べさせていけば、結構治るというのが私の印象であり、特に保育園、幼稚園の先生方には、いま必死に除去している卵や乳、小麦はプロがちゃんと対応すれば、治ることも多いんですよと力説したいと思っています。

繰り返すようですが、それがベストな対応であるというのは、疑いようがないと思います。結局、食物アレルギーは治らないと考えるような医師が、中途半端な指導をして「除去、除去」と繰り返していることが、食物アレルギーを減らなくしているのだと考えています。

昨日の研修会に先立ち、責任者の方が冒頭で、食物アレルギーは増えることはあっても、減ることはない。現場では気を引き締めて対応して欲しいと挨拶されていました。それは間違いではないのですが、医師が食物アレルギーは軽症や中等症は治る。いや治さなければならないと言うべきだろうと思っています。

少量から食べることで、もう少し食べられるようにすることも可能かと思っています。つまり、誤食しても起こる症状を軽減できるのではないかということです。更に、アトピー性皮膚炎のある乳児では、アトピー性皮膚炎の治療をしっかり行うと、食物アレルギーの数値が低下します。昨日は、卵、乳、小麦アレルギーに傾いた数値が、0になったケースをお示ししました。

更に更に、早期にアトピー性皮膚炎に気づき、治療すれば、食物アレルギーは予防できる時代に入ってきたようです。

その辺のことを時間をかけて、スライドを提示しお話ししてきました。某市の担当者の機転で食物アレルギーを持つ保護者も参加されていましたが、結構反響があったようです。

まあ、食物アレルギーの研修会でそんな話をするのは、私くらいしかいないでしょうね(笑)。

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