小児科 すこやかアレルギークリニック

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目指すもの
2018/11/23
私の目指すもの、それは「DA PUMP」でしょうか?。

今年は「USA」が大ヒット。小学生までもが「カーモンベイビー」なんて歌って、踊っています。日本中の忘年会でも歌われることでしょう。

一時、名前も聞かなくなって、失礼ながら“あの人はいま”状態になっていたのかもしれません。その間も腐ることなく、地方のショッピングモールで無料で活動を続けていたとか聞くと、雑草魂というか、「根性あるな」と思ってしまいます。

そして、この空前のヒット。人知れず努力を続けていたと知ると、やっぱりスゴいと思います。本当に音楽やダンスが好きだから続けてこられたんだろうなと思ってしまいます。

私もアレルギー診療は好きですね。小児科医になって25年以上になります。その大半をアレルギーに費やしてきたといっても過言ではないと思います。

小児アレルギー学会では、17年連続で学会発表も行っています。学会に参加するだけでなく、自身の研究成果を発表する訳ですから、それなりに問題意識を持って診療に当たらなければ、こういうことはできないし、続けられないと思っています。

一時は開業医の負荷試験について、より安全性を高め、開業医であってもこれだけのことができるという発表を繰り返したときがありました。最近の学会に参加しても、開業医向けの安全な負荷試験に関する講演はあまり聞きません。学会が、そういう意識がないからだろうと思います。

よく書いていますが、卵アレルギーなら卵クッキー、カステラ、卵焼きと段階的に食べさせることで、ほとんどの患者さんは症状なく食べることができます。全国の開業医が真似してくれたら、日本の卵アレルギーで困っている患者さんのほとんどを救うことができると思います。

にもかかわらず、学会にはスルーされっぱなしです。開業医という立場で、ほとんど症状を起こすことなく、安全に食べさせている訳ですから、もう少し注目してもらってもいいと自分では思っていますが、相変わらず学会はガイドラインのやり方を踏襲しろ、できなければ、専門病院に紹介と言っています。

私から言わせれば、学会は本気で開業医に負荷試験をさせたくないんだろうなと思っています。開業医は、自分の患者を減らしたくない人種なので、リスクの少ないやり方を伝授するのが、負荷試験を全国に広める適した方法だと考えていますが、学会には学会の思惑があるのでしょう。

そして、いまは食物アレルギーの発症予防に力を入れています。これもいつも書いているように、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎は生後1か月から出ることが多く、この頃から「経皮感作」が始まっています。それが証拠に、生後3か月から湿疹のある患者の3割以上が卵白が陽性化しています。

とんでもなく早い時期に食物アレルギーが始まっている訳です。それを日本の第一人者も含め多くの医師に知ってもらおうと、今年は10回学会発表を行いました。ところがほとんど反響もありません。

理由のひとつとして、日本の第一人者の施設には、生後まもない湿疹の患者さんは受診しないので、関心も持ってもらえないのだろうと思っています。それじゃダメなんですよね。食物アレルギーが増えているんですから、減らす努力を日本の第一人者はしなければならないはずです。

アトピー性皮膚炎を早期に見つけ、治療に結びつけるという発表もしていますが、どういう訳か関心すら持ってもらえません。多分、数年後に私の言っていることが大事だったと気づく医師も増えるものとは思っています。

そういう意味では、DA PUMPさんと一緒で、腐らず、好きなことを継続していくしかないのだろうと思っています。

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