小児科 すこやかアレルギークリニック

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最前線
2018/11/27
開業医の役割って何でしょう?。

開業医は、近くのかかりつけ医として軽い病気に対応し、総合病院の勤務医は、中くらいの病気や入院が必要な患者さんに対応します。更に大学病院や専門病院の医師は、より専門的な医療を提供し、と同時に研究も行うという役割分担ができています。

例えば、開業医が心雑音を見つけ、病院に紹介し、病院の医師が心エコーを行って診断し、必要と判断されたら大学病院や専門病院で心臓の手術を行う、ということはよくみられるパターンだと思います。

私が専門とするアレルギーはどうでしょうか?。

以前はぜんそく発作を起こし、入院する患者さんは多かったですが、最近は治療の進歩で、入退院を繰り返す子はほとんどいなくなっています。アトピー性皮膚炎は、極めて重症でなければ、外来で治療するのが普通でしょうし、食物アレルギーは、アナフィラキシーショックでも起こさない限り、入院はしません。

負荷試験は入院しなければいけないと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、病院の方針によるだけで、通常は外来で行えます。だって、当院は最近は数えていませんが、以前は年間7〜800件すべて外来で負荷試験を行っています。

少し前に触れましたが、この2年でアドレナリン注射を行ったのは1件です。それも外来治療が可能でした。そういう実績がありますので、本当はすべての医療機関で外来負荷試験は可能だと思っています。

ということで、アレルギーはほとんどの患者さんで外来対応が可能ですし、アレルギーで悩む患者さんは、小児の患者さんでは風邪も含めた「感染症」の次に多いとされます。開業医が腕を振るうことをできるはずだと思っています。

実際にところは、ぜんそくやアトピー性皮膚炎の診断もできないし、中途半端な治療を繰り返している開業医が多いし、負荷試験もやることもまずありません。これが全国的な開業医の実態でしょう。効率よく利益を上げることができるので、専門医に紹介されることがないのも、アレルギーの特徴かもしれません。

当院は、アレルギーに拘っています。ぜんそくは入院はおろか、発作を起こさないように努力しているつもりです。今年はぜんそく発作を起こす子が多かったですが、外来点滴は誰ひとりも行っていません。

アトピー性皮膚炎は、初期にステロイド軟膏を十分に使って、皮膚症状を安定させるプロアクティブ治療を行っています。食物アレルギーも、放置してこじれることを避けるため、早期から負荷試験を行うようにしています。

開業医として11年以上外来診療を行ってきて、気づいたことがあります。アレルギーはどれも早期発見・早期治療がベストの対応であるということです。

いつも書いていますが、生後3か月から卵アレルギーが一気に進みますので、それ以前にアトピー性皮膚炎を見つけ、治療に持ち込んだ方がいいし、経皮感作を受けてしまった患者さんは0歳のうちに食べさせていくことが、患者さんに相当有利に働くことが分かってきました。

これは、冒頭の総合病院の医師や、大学病院、専門病院の医師も伺い知ることのできないことだろうと思います。

要は、軽症の病気に対応することが役目の開業医が、アレルギーを早期に見つけ、治療していけば、多くのアレルギー疾患を軽症化もしくは発症予防できるかもしれないということです。

これは非常に大事なことで、アレルギー診療の根底にかかわるようなことだと考えています。そのような“最前線”で医療できることを感じながら、今日も診療に当たりたいと思っています。

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