小児科 すこやかアレルギークリニック

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アクセル全開
2018/12/28
本日29日(金)が、今年で最後の診療となります。

皆様のお陰を持ちまして、無事に1年を終えられそうです。ありがとうございました。しかし、原稿や論文などいろいろやるべきことがあり、全然年末って感じもしていないというのが正直なところです。

この1年をちょっと振り返ってみたいと思います。何といっても、アトピー性皮膚炎の早期発見と食物アレルギーの発症予防に力を入れたということでしょう。

これは数年前からやっていることですが、当院の実績から食物アレルギーは予防できると考えているため、私の取り組むべきこととして、より一層力を入れてきました。

ただ、学会がこの分野にはほとんど手が回っておらず、ほぼノーコメントなこともあり、学会幹部のいるような専門病院、大学病院には低月齢の湿疹の乳児は受診しないため、対策が取れていないという致命的な問題がそうさせているのだろうと思います。

これからは、アレルギーのような慢性疾患は、こじれてから手を下すのではなく、発症ホヤホヤな状態から積極的に関与していくことが求められると考えており、この姿勢が極めて重要だと考えています。

来年は、この“事実”を多くの医師に知ってもらう努力をしていかなければならないと思っています。

学会がリーダーシップを取れていないこともあり、相変わらず開業医は行き当たりばったりの診療をしているようです。赤ちゃんの湿疹を見れば、乳児湿疹と決めつけ、アトピー性皮膚炎も疑うことなく、過小診断・過小治療により「経皮感作」を進行させ、食物アレルギーを悪化させています。

生後1、2ヶ月の時点で受診される患者さんもごく一部いる一方で、多くの食物アレルギーが作られている現実を思い知らされた1年でもありました。

来年は、このどうしようもない“現実”を何とか変えていきたいと考えています。親御さんの「もっと早く受診すればよかった」と悲しそうにつぶやく姿を何度も見ていますが、それを減らすのが私の役目だと思っています。

開業して11年以上経ちますが、私のやるべきことは“終わりなき旅”のようです。2019年もアクセル全開で頑張らないといけないと思っています。

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