小児科 すこやかアレルギークリニック

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いかに早期に
2019/01/10
新潟は、辺りが白くなってしまいました。

依頼原稿は書き終えて、論文一直線と思いきや、来週に迫った講演の準備をしなければなりません。

これがまた難問でして...。と言いますのも、養護の先生方が参加されますので、誤食時の対応も話さないといけないのですが、保健師の方々も聞きに来られるので、発症予防のことも話す必要があります。

限られた時間の中で、あれもこれも話すのって大変です。食物アレルギーと言えば、「除去」が基本だったため、それがどうして食べさせることになったかについて説明が必要だと考えています。

いまスライドを作っているのですが、結構めまぐるしいですね。昔は除去一辺倒。卵アレルギーなら、卵は加工品も含めて一切を除去のほか、親の鶏肉と卵つながりで、魚卵まで除去していました。当時は日本の第一人者もそうしていたので、何という暗黒時代だったのでしょう。

あれも除去、これも除去とやっていたので、低栄養により、発達に問題のある赤ちゃんが出てきたため、見直されるようになってきます。それで、アレルギー採血の結果が高くても、負荷試験を行って食べさせていこうということになってきます。

とは言え、除去したいた方が楽なので、極々一部の医師だけが負荷試験をし始めたって感じでしょう。

10年くらい前でしょうか。当時は経口減感作療法と言っていましたが、短期間でどんどん食べさせていくと、治ってしまうのではないかと考えられるようになります。アナフィラキシー のリスクはあるものの、除去していた食材が、卵1個、牛乳200ml、うどん100g(200g)というように食べられるようになるため、これで食物アレルギーはなくなるとさえ、言われたものです。

専門施設で研究が進みますが、確かに食べられるようにはなるものの、食べ続けるのをやめると、元通りになる患者が少なくないことが分かります。いわゆる脱感作状態であって、根治ではないと判明してきたのです。

2週間くらいの過程で一気に食べさせる「急速法」は、リスクが大きいとほぼ消滅し、今では「緩徐法」という地道にゆっくり食べさせる方法がとられています。

そして、湿疹をキレイにして経皮感作を減らし、乳児期から食べさせると卵アレルギーは予防できるという成育医療研究センターの論文を元に、早期発見・早期治療で予防していこうという方法が提唱されるようになりました。

食物アレルギーの流れは、ざっとこんな感じだと思います。紆余曲折と言いますか、流行り廃りと繰り返していることがよく分かります。

要するに、食物アレルギーは食べれば治る方向に進むが、完成されてしまうと、そこは慢性疾患。とても治りづらい。早期に見つけ、対応すれば何とかなりそうだよということなのだろうと思います。

行き着く先は、どの病気も全て一緒だと思いますが、「早期発見・早期治療」ということなのでしょう。

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