小児科 すこやかアレルギークリニック

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内科だと
2019/01/26
先日、こんなことがありました。

当院で診ているぜんそくの患者さんが、熱が出て、インフルエンザを疑い、近くの内科を受診されました。

インフルエンザなんだから、近くの内科でもいいだろうと思ったようです。つまり、待ち時間の短い方で事足りるだろうとお考えになったようです。

予想通り、迅速キットでインフルエンザが陽性に出ました。治療として抗インフルエンザ薬が出されたそうです。ここまでは、親御さんの思った通りだったのでしょう。

通常は、1、2日で解熱することが期待できます。しかし、解熱しないと血相を変えて当院を受診されたのです。

今年はインフルエンザが猛威を振るっており、例年以上のインフルエンザの患者さんを診察しています。しかし、熱が3日も下がらないようなことは経験していません。

何かがおかしい訳です。抗インフルエンザ薬は使用しています。インフルエンザに他の感染症を合併しているのかもしれません。

採血させていただき、CRPという炎症反応を確認しましたが、陰性。白血球も3000くらいで、いかにもインフルエンザという値です。通常は6000から8000あるのですが、インフルエンザの時は抑制されて低下することはよく経験します。

私は薄々気付いていました。抗インフルエンザ薬は「イナビル」が処方されていました。その影響ではないかと...。

要するに、内科ですから、インフルエンザの大人は毎日診ているはずです。連日、イナビルを処方しているのでしょうが、今回の小児は、まだ8歳です。

上手にイナビルという吸入薬を吸えていなかった可能性を考えています。小児科医が処方するように、「タミフル」という内服の抗インフルエンザ薬を用い、確実にインフルエンザをやっつけるべきだったろうと思います。

よく小児科医の言うことですが、小児は大人を小さくしたものではありません。内科医も悪気もなく「イナビル」を処方したのでしょうが、子どもが確実に服用できる薬を選択すべきでした。逆に小児科医は、その辺も考慮に入れた上で対応しているということです。

親御さんも、その辺りを理解した上で医療機関にかからないと問題が起こることがあるという話でした。

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