先週末に食物アレルギーの学会がありました。 もう10年以上参加しています。日本の第一人者の話はためになります。一般演題という形でここのところずっと発表させていただいております。 私が食物アレルギーに力を入れ始めてから、17年でしょうか?。開業して12年近くになりますので、こだわってやっている負荷試験は、開業医としてのノウハウが詰まったものと考えています。 今回の学会で、有名病院の発表があったのですが、アナフィラキシーの件数を提示していました。これまでは、不利な情報を隠す?ような雰囲気もあったのですが、見るとかなり多くなっています。 超有名病院が負荷試験が必要な理由として、動画を提示していましたが、卵白が摂れるか分からない患者さんに対し、卵焼き1/2個を食べさせて、アナフィラキシーを起こしていました。 やっぱりというか、敢えて言えば、アナフィラキシーを起こすべくして起こしているように感じました。演者の先生も、最近はかなり配慮しており、アナフィラキシーの件数は減っていると言っていましたが...。 やはり専門病院は、白黒をつける目的が強いので、多く与えてしまい、強い症状を起こしているようです。ある程度の年齢で負荷試験とは言え、アナフィラキシーを起こしてしまうと、トラウマになって食べられなくなってしまうと思います。 当院は、いかにアナフィラキシーを起こさないかを目標にしており、軽い症状を起こさせて食物アレルギーの診断をするように心掛けています。これで十分なはずです。 もちろん、ほとんどが症状を起こさずに、症状の起こる手前で止めています。これって、いくら有名な専門病院であっても、そうして欲しいと思っています。最近、食物アレルギーで食べられないというのは、医師によって作られる部分もあるのかなと考えています。 負荷試験をせずにずっと除去して、気持ちで食べられなくなったり、先ほど述べた不用意な負荷試験を行い、強い症状を起こさせて、食べられなくしてしまうという形です。 そういう点では、開業医は入院もさせられず、より症状の起こさない負荷試験の方法に長けているのだろうと思っています。 学会の中で、クリニックでの負荷試験という講演をされた先生がいました。どんなテクニックを披露してくれるのか期待していましたが、おっかなびっくりやっていますという話で、参考になるテクニックなどはありませんでした。 講師の人選はどうなっているのでしょう?。講師の先生には申し訳ないのですが、学会側が適当に決めたとしか思えません。もっと高レベルな負荷試験を工夫し抜いて実践している先生もいるはずです。 今回の学会は、私の食物アレルギーを減らすための方策を述べた発表は浮いていましたし、正直得るものが少なかったように思っています。 |
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