小児科 すこやかアレルギークリニック

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事後承諾
2019/03/02
先日、医師が多く購読する全国版の冊子にコラムを書かせていただいた話をしました。

これは、小児科医や食物アレルギーに関心のある本ではなく、内科や外科など多くのドクターの目に触れるものです。

内容は、食物アレルギーの時代の変遷について書かせていただきました。一枚の写真をもとに、それにまつわるエピソードを書くように言われ、迷わずその一枚を選びました。

それは12年前のアトピー性皮膚炎の赤ちゃんの画像でした。もともとアトピー性皮膚炎と診断していましたが、母が体調を崩している間に一気に皮疹が悪化して、相当悪い状態で受診されました。

当時は、今ほどアトピー性皮膚炎の治療にステロイド軟膏をガッツリ使うとはされていませんでしたが、それでも入院していただいた上で、比較的短期で集中的に治療し、それなりに改善させたのですが、のちに検査は卵白、ミルク、大豆、小麦などなどがクラス5や6の高値を示していました。

当時から負荷試験をして何とか食べさせるということをやってはいたのですが、少量でも症状が誘発され、相当難しい食物アレルギーの患者さんでした。

成長してもなかなか食べられず、負荷試験も嫌うようになり、学校も忙しくなり、除去する生活に慣れてしまい、いまだに多くの除去ないし制限を行なっています。いまだにこの患者さんを思うと、何とかしてあげられなかったのかと後悔がこみ上げてきます。

それがバネになって、いまの私があると言っても過言ではないでしょう。いまでは早期に対応すれば、食物アレルギーは予防できると患者さんにお伝えしています。

本当は良くないことなのでしょうが、本人には許可を得ておりませんでした。先日受診された際、本人と親御さんに事後承諾をいただきました(汗)。

親御さんは気持ちよく受け入れてくださりましたが、本人は、もちろん個人を特定できないように加工していましたが、自分の写真だとは気づいてもいない様子でした。コピーをお渡しし、読んでもらおうと思いました。

あと5年もすれば、親元を離れるかもしれず、それまでに食物アレルギーも何とかしたいと伝えると、負荷試験の必要性も理解されているので、前を向いてやっていきましょうということになりました。

事後承諾を取れたことと、ちょっとでも一歩進めるかもしれず、ホッとしています。

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