食物アレルギーの治療として、多くの医師が「除去しなさい」と言っています。 確かに、食べて症状を起こすのだとしたら、症状を起こさなくする方法ではあります。でも、食物アレルギーは“食べて治す”って言いませんか?。 先日、結構重症なアトピー性皮膚炎の患者さんが当院を初診されました。来られたのが生後10ヶ月の時点ですから、当院のデータでは卵アレルギーの可能性は6割以上になります。他の論文に当てはめると、8割でしょうか?。 その辺について問診してみると、卵は食べていました。よくあるパターンで、卵アレルギーがあるのを、知らずに自宅で卵を食べさせていた親御さんは結構いるのだろうと思います。 確かこの患者さんはアレルギー採血をしていなかったため、卵白が陽性だったという証拠はありませんが、重症なアトピー性皮膚炎であれば、可能性は結構高いと考えています。しかも、クラスの数値も大きかったのかもしれません。 離乳食で、知らずに卵を食べさせていて、卵アレルギーがあったのに、治ってしまったという患者さんはかなりの数にのぼるというのが、私の考えです。これは正しいと思っています。 だって、卵白がクラス6の患者さんに卵クッキー、カステラ、卵焼きと食べさせていくと、ほとんどの患者さんが卵焼きまで食べられてしまいますから。 卵アレルギーの存在を知らずに食べさせることは、一歩間違えば危険なことだと思いますが、少しずつ食べさせることに守られて、何も症状を起こさずに食べられるようになったお子さんは多いのだろうと思っています。 変に除去せず、少しずつ食べさせるってことは、実はかなり重要なことなのだろうと考えています。 |
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