小児科 すこやかアレルギークリニック

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負荷試験の目的
2019/03/11
負荷試験には、目的がいくつかあります。

原因を知るためのもの、治ったかどうか確認のため。もう1つが症状は出るだろうけど、どれくらい食べられるかを知るためのもの。

実際に、パン粥で症状が出た赤ちゃんがいて、乳か小麦かで負荷試験をしたことがあります。両方とも陽性だった経験もあります。これは原因を知るための検査ですね。

治ったかどうかの検査は、これが一番多いのかと思っています。当院は、負荷試験で症状をできれば起こさせたくないと考えています。ですから、一か八かの大勝負なんて感じの負荷試験はしないようにしています。

でも、そもそもリスクのない負荷試験なんんてないし、想定外の症状を起こすこともあります。ちなみに当院は負荷試験において、最後のアナフィラキシーから1年以上起きていません。配慮すれば、これくらいのことはできるはずです。

その心は、無理はしない。変化を早めに察知することでしょうか。

専門病院ほど、負荷試験の手技にこだわりますので、重症な患者さんにもそのルールを当てはめようとして、無理をしてアナフィラキシーを起こすことがあるようです。病院側は、これは仕方ないことと思っているようですが、私からすれば、配慮が足りないのだろうと思っています。

土曜にも書きましたが、卵白がクラス5の患者さんに卵焼きの負荷試験を行いました。新潟市から受診してくださっている患者さんなので、食べられて良かったと思っています。

当院得意の加工品から食べさせており、“治ったかどうか”のつもりでしたが、“どこまで食べられるか”という要素もあり、区別自体が難しくなっているのかもしれません。

食物アレルギーは食べて初めて治す方向に持っていけるので、負荷試験自体の目的なんてどうでもいいのかもしれません。

とにかく前に進んでいくことが重要だと考えています。

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