医療は、医者の生き様を表しているように思います。 今は、季節の変わり目。ぜんそくの調子が悪い人が目立ちます。当院では、以前ぜんそくの治療をしていた患者さんが2年ぶりに受診されたりしています。要するに、去年よりは、今年の方が悪化しやすいようです。 他院で、「風邪でしょう」なんて言われていて、咳が止まらないため、当院を受診されるケースが結構目立ちます。医者は、「咳」=「風邪」と考える人が少なくないようです。 風邪薬が効かないので、風邪じゃないと考えるべきなのに、「風邪」と言い続けるのは、大した精神力だと思います。そんな面の皮が厚くなってみたいものです(笑)。 医者が風邪と言ってしまえば、親御さんはそれに従うしかなく、そう思わざるを得ない訳です。風邪じゃないものも、風邪に仕立て上げられる可能性が高いということになります。 ですから、医者が誤診をしないように、細心の注意で診療に当たらないと、とんでもないことになってしまいます。いつも言っているように、食物アレルギーの診療に食物負荷試験は欠かせませんが、実際に行なっている医者はほとんどいません。 風邪じゃないものを風邪と言ってしまうのと、同じことですよね?。とにかく自分の都合のいいようにねじ曲げても、何も困らないようにできているのです。 自分が正しい存在でありたいと願えば、患者さんのために、自分のために努力する訳です。冒頭に出した「生き様」という言葉は、あながち大袈裟という訳ではななさそうだと思いませんか?。 |
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