小児科 すこやかアレルギークリニック

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1歳11ヶ月
2019/04/02
スギ花粉症に悩まされている方は多いと思います。

昨日も、ドクターヘリに乗ったソバアレルギーでアナフィラキシーを起こしたことのある患者さんにソバで負荷試験をした話をしました。

症状を起こしてから何年も経ちますが、いまソバをわずかに食べて症状が出るのか、それほどでもないのか、それを調べる目的でした。

多くの医師が負荷試験なんてしない状況だと思いますが、患者さん、親御さんの立場からすれば、上記について把握しておいた方がいいと判断して、負荷試験を受けられました。

個人的には、ソバアレルギーが治るということも諦めてはいないし、そのためには少しでも食べるということはしていて欲しいとも思っていました。

現状を正しく診断するためには、それくらいのことが必要だと考えています。そして、いまスギ花粉症症状で受信される患者さんが増えています。

多分、花粉症を疑ったら、耳鼻科か小児科を受診されると思います。感じているのは、ちゃんと確定されていないケースがあまりにも多いことです。

この時期、鼻が出る、目が痒いと耳鼻科や小児科を受診すると、「スギ花粉症でしょう」と言われて、内服や点眼薬が出ることが多いのです。

スギ花粉症かどうかは、スギに弱い体質であるかどうかを立証しないといけません。たとえば、赤ちゃんが離乳食の中で、初めて卵を食べてアレルギー症状を起こした時、親御さんは卵のアレルギー採血を希望されることが多いと思います。

卵が原因であるか、証明するためですよね?。スギ花粉症も同じなのですが、医者から「スギ花粉症ですね」と言われれば、「やっぱりそうか〜」などと妙に納得してしまっているのではないでしょうか?。

確定するには、検査は必要でしょう。私は、医者が手抜きをしているのだろうと捉えています。

私は患者さんのために、卵のアレルギー採血が陽性であっても、無駄に除去はして欲しくないと願い、負荷試験を行っています。正しく診断し、適切に治療することは、患者さんのためだと思っています。

卵アレルギーなら、卵の除去とは指導せず、意識的に少しずつ食べるように説明していますが、花粉なら、この辺ではゴールデンウィークくらいまで飛散しますので、それまで治療する必要がある、それ以降は治療をやめていいと、期間を区切ることができます。毎年花粉症で悩まされているなら、舌下免疫療法という治療法を紹介することもできます。

まあ、申し訳ないけれど、世の中には患者さん本意でない、いい加減な“医療”があふれています。こんな業界は他にはないと思っています。

最近は、スギ花粉症も低年齢化しています。3歳くらいでも、花粉症症状を伴っていると、だいたいスギが陽性になってきます。今年の最低年齢は2歳3ヶ月ですが、昨年経験したタイトルの1歳11ヶ月が当院の最低年齢です。

スギ花粉症も、こんな低年齢まで患者さんの生活をおびやかしています。

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