小児科 すこやかアレルギークリニック

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問題点
2019/04/15
アレルギーは大きな転換期を迎えています。

10年前は皮膚から食べ物が入って、食物アレルギーを引き起こすと言っても、「うっそー」なんて言われたでしょうが、今なら「そうよね〜」と言う人が多いと思います。

第一人者でもあって「除去」と言っていたのに、今では「なるべく食べさせる」なんてことになっています。では、医師の間でもその考えが浸透しているかといえば、そういうわけでもなく、徹底されていないというところでしょう。

その点、当院は特殊だったのだろうと考えています。何故なら、福岡の専門病院で学んだのが17年前で、その時点でクッキーなどの加工品を食べさせようとしていたからです。恩師の先見の明には、脱帽です。

日本の第一人者でも、負荷試験をやってちょっとでも症状が出れば、卵や乳は完全除去なんて時代です。そして、時代の変遷とともに、日本の第一人者でも「リスクを避けるため、除去」なんて言っていましたが、最近では「なるべく食べさせる」と発言が変わってきました。

当院は、重症であっても、ほんの少量でも食べさせる努力をしていますが、未だに当院よりは“除去の体質”が残っていて、専門病院でも除去と指導していることが多いようです。

このように、「食物アレルギーは食べて治す」時代になってきているものの、第一人者も含めて、まだ完全除去という風習が残っているようです。まあ、開業医は、変化を好まないし、「除去」と言っておけば、患者さんは納得して引き下がるので、除去と言い続けています。

私は、食物アレルギーはどんなケースでも、基本的に食べさせようとしていますが、専門病院も含めて、まだまだ除去と言われるケースも少なくないようで、医師の方針の不一致が問題点のひとつとして挙げられるのだろうと考えています。

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