小児科 すこやかアレルギークリニック

病院からのお知らせ

病院からのお知らせ

1月の勉強会のお知らせ(1月31日14時から)
2009/01/05
年末年始のお休みも終わり、5日から通常通りの診療に戻ります。

昨年の12月13日に小児ぜんそく治療管理ガイドラインが改訂になりました。ご存知ない方も多いでしょうが、実は2000年、2003年、2005年、そしてこの2008年に小刻みに改良されています。

これ程マメに改訂を繰り返している理由は、医学は日々進歩していますし、その時代に合った理論的に正しく専門家から評価されている有効なお勧めの治療法を患者さんに活用してもらうためです。私はこれ程、短期間で改良を繰り返すガイドラインを知りません。

小児ぜんそくの患者さんは確実に増えてきていますので、このガイドラインを作成している「日本小児アレルギー学会」がベストといえる治療法を提示し、小児科医に利用してもらおうとしているのです。これは医師のためでなく、患者さんのためなのです。

私はアレルギーを専門にしていますし、2005年に当時の新しいガイドラインが出た時に、3年後の2008年に改訂されることを知っていました。2005年のものとどう変わるのか、2008年12月の改訂を心待ちにしていました。

新しいガイドラインを知っておけば、患者さんのために最新のぜんそく治療を提供できることになります。しかし、残念ながら医療の現場では、いろんな治療がなされています。ぜんそくは気管支のアレルギー性炎症が主体とされていますが、吸入ステロイドやオノンやシングレアなどの抗アレルギー薬などの抗炎症薬を選択するのがガイドラインお勧めの治療なのです。しかも、それなりの頻度で症状がみられれば、予防をキッチリしましょうと推奨されています。

しかし、8年前の2000年のガイドラインより以前のテオドールという気管支拡張薬を中心に治療されている患者さんもいます。発作を起こした時だけ点滴治療を繰り返されている患者さんもいます。先程言ったように、予防すべきなのに予防的治療がなされたいない患者さんもいます。残念なことですが、場合によっては「アレルギー科」を標榜している医療機関にかかっていてもです。

私は、どの患者さんもガイドライン通りの治療を受けて頂きたいと思っています。なぜなら、各患者さんの病状に合った適切な治療を行えば、点滴に通うように指示されたり、園や学校を休まなければならないことはほとんどなくなるはずなのです。上越市のみならず、新潟県のぜんそく患者さんがぜんそく発作をほとんど起こさなくなるようにすることが、私の願いです。

治療が足りなかったということの表れと言えると思いますが、当院に通院し始めてぜんそく発作を起こさなくなったとか、点滴をしなくなったと言われる患者さんが少なくありません。これは私の力というよりは、ガイドラインを作成した小児アレルギー学会の努力によるものと思っています。

素晴らしいガイドラインがあるのですから、小児科医にもっと活用して頂きたいし、患者さんにももっとガイドラインの存在を知って、お子さんが現在なされている治療を確認して頂きたいのです。ということで、1月31日の14時から勉強会を行いますが、小児ぜんそくの新しいガイドラインについてご説明したいと思います。

当院にかかったことのない患者さんでも参加は自由ですし、無料です。咳が長引く、時々ゼーゼーいう、咳込みが強くあまり眠れない、咳で点滴に通うように指示されている、繰り返しマイコプラズマと診断されているなどの患者さんには是非とも聞いて頂きたいと思っています。

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