小児科 すこやかアレルギークリニック

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順調な滑り出し
2019/04/17
この春、転居されてきた患者さんがいました。

食物アレルギーは気の毒なことに、何種類もの食品がアレルギー採血が陽性になることがあります。甲殻類、軟体類、貝類、魚類、ナッツ類というようにです。

以前も触れましたが、この患者さんは出汁でアナフィラキシーを起こしたとか言われて、出汁さえも除去されていました。流石に出汁でアナフィラキシーとは、本当だろうか?と思ってしまいます。

親御さんも、学校に上がるに当たって、出汁が摂れるかどうか確認したいということでしたので、負荷試験を行いました。これは問題なく摂れました。

やはり、あれもこれもやみくもに除去するのではなく、多くの医師が食物アレルギーの最低限の知識を持った上で、除去するか否か、自分でできないのなら専門医に紹介するという姿勢が大切だと思います。

この患者さん、つい先日も鮭で負荷試験を行いました。前医からは「あれもこれも数字が高いので、抗体価が下がるのを待ちましょう」なんて言われていたようですが、下がるのを待つ必要性すら感じないんですが...。

この辺は、食物アレルギーの第一人者の悪いクセでしょうね。やはり下々の医者は、上の方針に従うことが多いのです。ちなみに鮭はクラス3でした。

負荷試験の前には「私は鮭アレルギーがあって、食べられないの〜」なんて言っていましたが、50gの鮭を完食しています。

先に述べたように、食品があれもこれも陽性だと、どれも負荷試験が必要になりますが、今度ももっと抗体価の高いエビに挑戦する予定です。いずれにしても、順調な滑り出しだと思っています。

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