小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

やれないものはない
2019/04/23
食物アレルギーの診療に欠かせないのが、食物負荷試験になります。

負荷試験をどれだけやり慣れているかで、医師の対応が異なると思います。卵、乳、小麦の負荷はするけれど、あとは除去という医者もいるだろうし、ソバやピーナッツはアナフィラキシーを起こす可能性が高く、負荷できないとかいう医師もいるでしょう。過去にアナフィラキシーを起こした食材は実施しないというドクターもいることでしょう。

私が考える負荷試験は、「やれないものはない」と考えています。

食物負荷試験は、卵や乳が食べられるようになったかどうかを見極める意味合いもありますが、口にしたことのない食物が食べられるかどうかを判断することも重要です。

食物アレルギーがあると、多くの親御さんが怖がって、あれもこれも食べさせずにいます。検査がクラス0なら家で食べてもらうこともありますが、それでも食べられなければ、負荷試験をやることもあります。患者さんにとって、除去の方が楽だったりするようです。ただ、長い目で見れば、決していいことではないと思います。

負荷試験も上級者になると、何でも負荷試験をやっていると思います。ソバ、クルミ、カシューナッツ、ゴマ、甲殻類、軟体類、貝類、ヤマイモなどでしょうか?。

最終的には、過去にアナフィラキシーを起こした食べ物も、治る可能性がある訳ですから、負荷の対象となります。

先日、カシューナッツでアナフィラキシーの既往があり、エピペンを持たせている患者さんに、カシューナッツの数値が下がってきたために負荷試験を行いました。

ここで無理をしては、アナフィラキシーを起こしてしまいます。慎重に、無理をしないのが鉄則です。何れにしても、「やれないものはない」と考えています。

<<前の記事 一覧 次の記事>>