普段からアレルギーについて気になっていることを書いています。 日頃読んでくださっている方はお分かりだと思うのですが、子どものアレルギーをどうしたら良くできるかについて真剣に考えているつもりです。また、かなり間違いなり、いい加減さが目立つのもアレルギー分野の特徴でしょう。 専門ではない医者が、ガイドラインとは異なる指導をして報酬を得ていることも指摘せざるを得ません。例えば、負荷試験をして食べられるかどうか評価してあげなければいけないのに、負荷試験もせず、専門医に紹介しないことも非難されるべきかと考えています。 最近書いているアレルギーの早期発見・早期治療についても、効果は明らかですが、学会の対応が遅く、新たに患者を作っているように感じます。お上(学会)でさえも、批判の対象になると思います。 今回は、患者さんについて触れたいと思います。 先日、1年振りに患者さんが受診されました。熱が数日続いているようです。1年前に当院でぜんそくと診断し、治療していたのですが、急に来なくなっていました。 お薬手帳を見て驚きました。アレルギーが専門でない小児科でぜんそくの薬をもらっているようです。 多分、こういうことでしょう。ぜんそくと診断されており、当院は待ち時間が長いので、手短に薬をもらえる小児科に行けばいいだろうと考えているのだろうと思います。 ある意味、コンビニ的に薬を早くもらえるのは親御さんにとってメリットだと思います。親自身のメリットを重視されるのなら、それは構わないと思います。しかし、今回は熱が続き、咳も出て、現在のかかりつけにかかっているものの、見切りをつけて当院を受診されています。 親としては、心配だから当院に来られたということでしょうが、本気で信用していないのなら、別の医者に行くべきではなかったと思います。それはこちらの都合なのかもしれませんが...。 こういうタイプの親御さんは少なからずいます。こちらは、かかりつけの患者さんを良くしたいと願い、取り組んでいますが、お互いの信頼関係が大切だと思っています。日頃から診ていないし、効率を重視する方に対しては、責任を持って診ようという気も正直失せてしまいます。 そもそも、ぜんそくもアトピー性皮膚炎も慢性の病気で、かなり治りづらいです。日頃から継続的に治療をして、安定した状態を作ることが大切です。それしか方法はないし、これが近道だろうと考えています。 親御さんからすれば、ぜんそくの薬やアトピーの軟膏をもらえればいいと思っているのかもしれませんが、悪化した時には悪化に対処するだけの治療が必要になりますし、とても安定していれば、薬を減らしていくことになります。 ほとんどの医者がアレルギーは治らないと思っているのが現状です。専門的知識を持った専門医が、「絶対に治したい」という気持ちで診療することがアレルギー克服に不可欠だと考えています。 薬を貰えばそれでいいという考え方は、正しくないと思っていますし、同じではないということを理解していただきたいと思っています。 |
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