小児科 すこやかアレルギークリニック

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私だけ?
2019/06/27
昨日も食物アレルギーの講演でした。

我々医師がアナフィラキシーショックの患者さんを診る時は、聴診器を当て、心臓や肺の音を確認するほか、心電図モニターなどの医療機器を患者さんに装着し、心電図や血圧、経皮的に酸素の取り込みをモニターします。

言わば、デジタルな対応をする訳です。一方、園や学校でそうなった場合はどうでしょうか?。

手首に指を3本並べて触れ、脈を確認します。あとは“視診”くらいでしょうか?。悲しいくらいアナログな対応しかできません。

更に、医師は医学的知識を持っている上に、アナフィラキシーの症状を何度となく経験しています。一方、園や学校でアナフィラキシーを起こした場合、園・学校職員が経験のない者同士で対処しなければならないことが多いのではないでしょうか?。かなり難しい舵取りを任されてしまっています。

アナフィラキシーか、アナフィラキシーショックの差は、血圧が下がるかどうかです。血圧低下があれば、とんでもない状況であり、エピペンを打ち、救急車を呼ばなければなりません。生死の分かれ道と言っても過言ではないと思います。

にも関わらず、学校には、血圧計がないことが多いようです。学校で血圧計を持ったらいいと思うのは、私だけでしょうか?。

現状では、エピペンを持っている児には、おかしいと思ったら躊躇なくエピペンを打つくらいしかアドバイスできません。多くの方がエピペン注射に抵抗がないはずはなく、現場でのアナフィラキシー対応は、相変わらず難しい状況にあるのではないでしょうか?。

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