小児科 すこやかアレルギークリニック

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0歳の方が
2019/07/10
以前、学会に参加した時、ある小児科医がこんなことを言っていました。

「恐ろしくてできない」と。これは何かと言うと、0歳児に対する負荷試験について問われた時です。

その先生は学会発表されるくらい、アレルギーにはこだわりを持っているのでしょう。でも、もっと大きくなってから負荷試験をやられているようです。

数年前まで、学会は0歳児には負荷試験を推奨していませんでした。3年ほど前に、そのしばりが取れたと認識しています。

最初は当院でも0歳児に負荷試験はほとんどやっていませんでした。学会の姿勢からかけ離れたことをやるのはどうかと考えたからです。しかし、その反面で疑問は持っていました。11ヶ月はダメで、1歳になった途端にオッケーとなるのは不自然だと。

学会の認可が下りる少し前から、負荷試験を少しずつ始めていました。最初は11ヶ月とか、まもなく1歳という赤ちゃんに対してです。

そして、「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」で、生後6ヶ月から食べさせた方がいいとなりました。大手を振って生後6ヶ月から卵の負荷試験をできるわけです。

負荷試験は、卵は過熱卵1個、乳は牛乳200ml、小麦はうどん100�gという目標が設定されています。要は日常的に摂取する量です。

生後6ヶ月の赤ちゃんにこれだけの量を食べさせようとは誰も思いませんよね?。卵は卵黄、乳はミルクを数10ml、小麦は数10gで十分だと考えています。

負荷する抗原量が少ないので、実は、冒頭の小児科医が思うほど、強いアレルギー症状は起こさないと思っています。この辺は、学会は卵以外は声明を出していないと思っています。

私が思うには、0歳の負荷試験の方がアナフィラキシーなど起こしにくいと考えています。微量でアナフィラキシーということは、あまりないと思います。

こういう考え方が小児科医の間に広まるといいなと思っています。

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