小児科 すこやかアレルギークリニック

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「今日、〇〇にしない?」
2019/07/13
昨日、ボクシングの試合がありました。

ご覧になった方もいらっしゃると思います。昨年秋、村田諒太選手が世界王者として戦い、敗れチャンピオンベルトを奪われた因縁の相手とのリベンジマッチでした。

戦前の大方の予想は、村田選手の負けでした。実際、日本のデータでは一度負けた相手と再戦して、勝つのは25%なんだそうです。前回は大差の判定負けでしたので、よほど戦術を変えないと、負けは目に見えているとされていました。

年齢的にも30歳を越えており、自分のボクシングスタイルを急には変えられないため、失礼ながらあまり期待していなかった方も多かったと思います。

私も途中からテレビ観戦しましたが、かなり攻撃的にスタイルを変えて、戦っていました。そして結果は、まさかの2ラウンドでテクニカルノックアウト勝ち。

負けたら引退とウワサされていましたし、相当な覚悟で、かなりのキツい練習を繰り返したのでしょう。敵を翻弄しての、前回の敗戦がウソのような圧倒的な勝利でした。こんな勝ち方というか、戦い方はプロのボクサーであっても、皆が皆できるものではないと思います。私も感動をもらいました。

アレルギーではない話から始まってしまいました(汗)。当院のこだわっている食物アレルギーには、食物負荷試験が不可欠だとされています。しかし、多くの医師が避けて通れなくはないため、実施していないのが現実だろうと思います。

負荷試験をやっていなかった医師が、負荷試験を始めるというのは、これまでのボクシングスタイルを捨て、新たな戦術で戦うのと似ているのかもしれません。それくらい、医師にとっては、荷が重く、できればやりたくないことのようです。

最近、0歳から食べさせた方が治りが良さそうだという当院の診療からの印象を書いています。0歳の赤ちゃんでも、卵や乳、小麦は陽性化することも結構あるので、負荷試験で「これくらいは安全に食べられる」という量を設定してあげて、繰り返し食べ慣れることで、克服の方向へ進むことができると確信しています。

話は変わりますが、ネットニュースからの情報ですが、ケンタッキーが売り上げが2割アップしているのだそうです。その中で、若い女優さんをCMキャラクターに使い、「今日、ケンタッキーにしない?」というのも、戦略的にプラスに作用しているだろうと書かれていました。

いまだ世の中は、除去を基準にした食物アレルギー対応を行なっています。かえって除去が食物アレルギーを悪化させるのではないかと危惧しています。

ケンタッキーの戦略のように「今度、負荷試験しない?」とか、「今日から無駄な除去をやめにしない?」というフレーズを流行らせたいと考えています。

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