小児科 すこやかアレルギークリニック

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「しょ」の字
2019/07/15
連休をいかがおすごしでしょうか?。

私の場合、来週、再来週と学会が続きます(汗)。参加するだけでなく、いずれも発表もあるので、密かに準備をしています。

例えば、乳児期前半の湿疹のある赤ちゃんが受診されると、「アトピー性皮膚炎なのかどうか」に集中します。いつも書いているように、湿疹がアトピーなら食物アレルギーを発症しやすいからです。

よく乳児湿疹と診断する小児科医、皮膚科医が多いでしょうが、“乳児湿疹”という言葉が悪いんでしょうね。

医師は悪気もなく、乳児期に見られる湿疹なので、あまり深く考えずにそう診断するのでしょうし、患者さんは、「ああ、アトピーではなく軽い湿疹なんだ」と考えるのでしょう。

私の分析からすると、乳児期に見られる湿疹のかなりの割合が、アトピー性皮膚炎なのだと思います。少なくとも他院で“乳児湿疹”と診断され、不安に感じ当院に逃げて来られる患者さんはアトピーだろうと考えます。

実際に診察してみると、判断に迷うケースもなくはないですが、ほとんどはアトピーだろうと判断できます。つまり、多くの医師のアトピー性皮膚炎の概念がバラバラなんだろうと感じます。

当院は食物アレルギーに発展させないように必死に取り組んでいますが、多くは食物アレルギーの「しょ」の字も頭にないでしょうから、そういう差が出てきてしまうのでしょう。

今度の学会でもいかに“湿疹”から食物アレルギーが起こりやすいかという話をさせていただこうかと思っています。もう少しこの考えが広まり、食物アレルギーの「しょ」の字を浮かべてくれる医師が増えてくれたらいいなと思っています。

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