小児科 すこやかアレルギークリニック

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放映
2019/08/03
昨日の夕方のニュースで、ほんのちょっとですが、先日の当院での取材の様子が放映されました。

当院で診ている食物アレルギーの患者さんが、大豆アレルギーがあり、豆腐で負荷試験を受けた時の様子を取材に来られたのです。

少し珍しいのかなと考えていますが、大豆がクラス6で、数年前に一度、負荷試験は行なっているのですが、症状が出てしまい、除去になっていたのです。今なら除去とはせずに、少しでも食べさせていくのですが、この患者さんは除去になっておりました。

当院では、大豆アレルギーの患者さんは少ないのです。仮に大豆が血液検査で陽性ででても、負荷試験をやればだいたい食べられてしまうのです。この患者さんは、例外的でした。大豆アレルギーとしては、結構重症に位置すると考えています。

これもよく書いていることですが、負荷試験において少量を食べさせて、強いアレルギー症状を起こすことを極力避けなければなりません。ある程度、お子さんが大きくなっての負荷試験でのアナフィラキシーは、お子さんを恐怖のどん底に陥れてしまいます。

テレビでは、豆腐0.5gから負荷試験を始める様子が映し出されていました。それでも口の周りにわずかに発赤が出てしまいます。トータルで4g食べさせ、中止となっています。

この負荷試験結果を受け、症状を起こさないような少量から食べさせるよう指導している様子が放映されていました。

実際の取材時はいくつか質問を受け、いろいろお答えしたのですが、ほんの一部が使われていました。このお子さんは多種食物アレルギーがあり、これまでの負荷試験を繰り返してきましたし、今後も検査していく予定です。

私が、少しずつ食べていけば食物アレルギーは治っていくのではないかとしゃべっているのですが、不満は、この方法で卵と小麦アレルギーは打ち破っていることが触れられていなかったこと。

卵や小麦アレルギーのお子さんが圧倒的に多いため、卵も小麦こそ、少量から食べて治して欲しいのに、大豆アレルギーの特殊なケースと視聴者から捉えられてしまうことを不安に思っています。

ただし、放映の内容が、当院の取り組みというよりは、食物アレルギーと戦い続ける患者さん親子の日常が描かれていましたので、しかも限られた時間の中で仕方ないのですが...(汗)。

まあ、食物アレルギーは多くの保護者の方々から「怖いもの」と捉えられ、「食べない方がいい」とある意味、洗脳されてしまっているのかもしれませんが、実際に負荷試験でアレルギー症状が出たにも関わらず、少し食べさせていく当院の姿勢が描かれていたことは、一部の視聴者にアピールできたかもしれず、文句は言っていられませんね。

それでも最後にひとつ苦言を...。放送では、当院が「上越すこやかアレルギークリニック」と2回出てきました。医院の名称くらいは間違えないで欲しかったですね....(汗)。

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