小児科 すこやかアレルギークリニック

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食べさせたい
2019/08/09
先日、大学生が当院を受診されました。

以前、小麦を摂って運動しアナフィラキシーを起こしてしまいました。医師から小麦は除去と言われたため、それ以来、ずっと小麦を除去していました。

内科医は、食物アレルギーのことをキチンを勉強している人は少ないように思います。食物依存性運動誘発アナフィラキシーのことをちゃんと把握していないようです。

小麦を食べて、運動するとアナフィラキシーを起こすので、小麦を食べても運動しなければ何も起こらないはずです。でも、そういう指導はなされていませんでした。患者さんからすれば、医師の言うことは絶対ですから、あらゆる小麦を除去されてきました。

どういう訳か当院のホームページにたどり着き、小麦を食べられるのか知りたいと思われるようになったそうです。実は初診されたのは、春のこと。ご本人に自信をもってもらうため、小麦のクッキーを何枚か食べていただきました。

夏休みに食パンで負荷しましょうと言ってあり、再診してくださいました。小麦を少し摂る自信がついてきたようで、食パンは3枚!!食べていただきました。お腹いっぱいになりました(笑)。

私は「食べさせたい」一心でやっています。ご本人の言葉を借りれば、会う医師は口を揃えて除去、除去と言っていたそうです。食物アレルギーの診療は、食べられるようになるのが目標のはずです。それができないのなら、なぜ専門医へ紹介しようとはしなかったのでしょうか?。体裁?、プライド?。

アレルギーに限らず、医師同士の連携はほとんど取れていません。自分ができないことは、他の医師もできないと考えているのでしょうか?。

少なくともアレルギーは、専門医と非専門医で非常に大きな実力の差があります。非専門医がその現実を知らなければいけないと思います。そうは言っても、それでも紹介はないでしょうから、親御さん達がそのように行動されるのが現実的だろうと思います。

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