小児科 すこやかアレルギークリニック

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Iさんへ
2020/01/10
先日、N市在住のIさんからメールをいただきました。

通常は、個別で質問をいただいた時には、この場では回答していません。今回はメールアドレスの記載がなく、止むを得ずここで個人的な見解を書こうと思っています。

小学校中学年のお子さんに、最近ソバアレルギーが発覚したそうです。嫌いでソバを食べないものと思っていたのに、食べたら腹痛がみられ、検査でソバがクラス2だったそうです。

確かにソバアレルギーがありそうです。問題はその後の対応です。

食べさせたらいいのか、食べさせない方がいいのか分からないということでした。そうでしょう。多くの医師が「食べるな」と言いそうです。

私なら「食べさせた方がいい」と言うでしょうね。ただ、10歳前の年齢だと、ちゃんと自分の意向を表明できます。食べて具合が悪くなるのは本人なので、「食べなくていい」、「食べたくない」と言われれば、こちらは何もできません。

治したい気持ちがあるのならば、食べるという選択肢を選んでいただきたいのですが、大きくなってくると、本人の意向を確認する必要があろうかと考えています。

治したいという気持ちがあるのならば、食べないという選択肢はなかろうと思っています。食べさせたら、必ず治るのかと言われると少々困ってしまいますが、少なくとも誤って食べてしまっても、激しい症状は起こさない確率が上がると思います。

多くの医師が「最近は少しずつ食べるといいんだな」と思っており、「家で少しずつ食べさせなさい」と分かったようなことを言いますが、ダマされてはいけません。こういうケースでは、医師の目の前での負荷試験が必須です。

要は、どれくらいなら家で安全に食べられるかを知るには、経験豊富な医師の目の前で負荷試験をやった上で、食べる量を設定すべきです。

個人的には、家で無理に増量しなくても、一定量を食べているだけでも食べられる量は増える印象があります。家で設定量を食べて、時々負荷試験をやり、新たな食べる量を設定して...とやっていくと、徐々に食べられる量は増えていくものと予想しています。

治したいという気持ちがあるにも関わらず、延々と除去しているというのが、最も損な選択肢だと捉えています。遠方なのは承知していますが、一度受診していただければと思っています。

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