小児科 すこやかアレルギークリニック

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後向き
2020/01/15
食物アレルギーにおいて、「除去」はひとつの方法だと思います。

ただ、やり方としては、“前向き”ではなく、“後向き”なのだろうと思っています。要するに、積極的治療というよりは、消極的治療なのでしょう。

アレルギー疾患として、ぜんそくやアトピー性皮膚炎があります。これらを消極的に治療したらどうなるでしょう?。

ぜんそくの場合だと、痰がらみの激しい咳が出て、ゼーゼー、ヒューヒューする病気ですので、咳止めや痰切りを飲むような治療だと思っています。しかし、ぜんそくは気道のアレルギー性の炎症があるためで、それを無視しては治療になりません。

この状態は、いつも言っているようにぜんそくを“風邪”などと言われて、治療されているのと変わらない状況です。つまり、適切に治療していないので、良くならないということでしょう。

また、アトピー性皮膚炎の場合ですと、消極的な治療というのは、ステロイド軟膏を薄く塗って、良くなったら塗るのをやめ、悪化したらまた塗るというどこかで聞いたようなやり方だと思います。

これは、多くの小児科医、皮膚科医が“乳児湿疹”と診断して、治療しているのと一緒だと思います。つまり「過小診断、過小治療」で良くなるものも良くならないということでしょう。

要は、アレルギーのような慢性疾患は、病気を見据えて積極的に治療していかないと、なかなか改善まで持っていけないのだろうと思っています。

では、ぜんそくもアトピーも積極的に治療すれば、治るのかと言われると、根治は簡単ではないと思っています。ただ、早期発見、早期治療をすれば、それなりに抑えられるのだろうと考えています。

食物アレルギーにおいて、早期発見、早期治療とは、早い段階で食べさせていくということ。これが最大のポイントだろうと考えています。

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