小児科 すこやかアレルギークリニック

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クラス6の続き
2020/01/28
先日、卵白がクラス6の赤ちゃんを久し振りに診たと書きました。

早速、負荷試験をしています。まだ乳児なので、無理に卵焼きを食べさせる必要はないと考えています。卵黄を用いることにしました。

症状は起こし得るのですが、幸い何も起きませんでした。乳児の場合、食べたら危険などと本人は自覚できませんが、卵黄であっても「“卵”を食べらた」と親御さんに認識してもらうことって大事なことだと思っています。

逆に、「絶対に卵は食べさせてはいけない」などとおどされると、食べさせるのが怖くなってしまいます。

確かに気をつけなければいけませんが、下手に恐怖心を植え付けることが、のちのち食物アレルギーを招くことになると考えています。成功体験って、親御さんのためにも非常に重要なことだと認識すべきです。

この患者さんは、わりと早い段階で当院を受診されていますので、いくら卵白がクラス6だろうと、治ってもらわなければ困ります。ここは、私の経験の上からも、早期から卵を食べさせて、より食べられるようにしていこうと思っています。

現在、数年前の一定期間に、卵焼きや炒り卵で負荷試験を行った患者さんのデータをまとめています。当院は、卵クッキー、カステラ、卵焼きの順に負荷していきますので、大抵がこの順に負荷試験をやっていました。

その中に卵白がクラス6の患者さんが6名含まれていました。実は、段階的に食べさせていたせいか、6人とも卵焼きを食べていました。

「6だから除去」という考えは正しくないし、これが下手をすれば治るものを治らなくすると考えていただきたいと思っています。

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