小児科 すこやかアレルギークリニック

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クルミが...
2020/02/05
日頃から食物アレルギーはなるべく食べさせた方がいいと言っています。

長年、食物アレルギーに関わってきて、それを実感しています。卵や乳、小麦は普段摂取する食べ物の中に含まれることが多いので、口に入りやすいと思います。一方、ナッツ類などは、それらに比べると口に入りにくいと思われ、除去も容易だったりします。

そのため、多くの患者さんが当然のように除去しています。しかも、ナッツ類とか、魚介類などと大きなくくりで、必要以上に除去されやすい食品なのだろうと思います。

クルミは結構少量で強い症状を起こしたりすることもあり、厄介なアレルゲンだと思っています。ですから、専門医であっても負荷試験をしていなかったりします。

私は、どんな食品でもできれば治って欲しいと願っているため、クルミだろうが、エビだろうが、ソバだろうが負荷試験を行なっています。そして、食べさせる努力もしています。

2年前にクルミがクラス2の患者さんに対し、クルミの負荷試験を行いました。少量で蕁麻疹と咳が出て、終了としました。私のこだわりで、0.1gくらいは家でも食べていこうと提案しました。

1年前に再度クルミで負荷試験を行いました。今度は3gほど食べられることが分かりました。家でも1個の半分くらいは時々食べた方がいいのでは?と提案しています。

そして先日、1年ぶりに3回目の負荷試験を行いました。今度はクルミ5個を難なく食べられました。

このようにクルミアレルギーであっても、食べていれば治る方向に持っていけるのではないかと考えています。

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