小児科 すこやかアレルギークリニック

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保湿が足りない
2020/02/07
いま、近くのコンビニ、ドラッグストア、ホームセンターに行ってもマスクが置いてありません。

ご存知のように、新型肺炎を心配するあまり、マスクが品切れとなっています。今日のタイトルは、保湿剤が品切れだという意味ではありません(汗)。

先日、湿疹がよくならないという患者さんが市外から受診されました。当院に来られるまで、小児科を3軒まわったそうです。それでもよくならず、見るに見かねて友人が当院の受診を勧めてくださったそうです。有り難い話です。

どこも“乳児湿疹”とか“乾燥肌”と言われ、軟膏が処方されましたが、少しよくなってはじきに悪化の繰り返しでした。医師からは「保湿が足りない」と叱られていたようです。

親御さんも必死になって、市販の保湿剤をいろいろ買っては試してみたそうです。それでも改善せず...。

どうしてよくならないか?。それは“誤診”だから。

アトピー性皮膚炎に対し、中途半端にステイイド軟膏を使ったり、保湿剤だけでよくしようとしても、通常はよくなりません。十分な強さのステロイド軟膏を、べったり、しっかりと塗ることで皮膚症状をコントロールできるのです。治療が足りていなければ、よくなるはずもありません。

それにしても、新潟県の医師のアトピー性皮膚炎の“誤診”率は相当なものです。まあ、新潟県に限らず、日本の津々浦々と言えるでしょう。

問題は、診断できない医師が多いのと、治療できない医師も多いこと。アトピー性皮膚炎は決して頻度の少ない病気ではないのですが、まともに治療されている患者さんはほとんど見かけたことがありません。

今回のように“乳児湿疹”とか“乾燥肌”と言われ、症状が改善しない患者さんの多くは、実はアトピー性皮膚炎の可能性が高いのだろうと思われます。

患者さんは一点の曇りもなく医師を信じている訳ですが、言われた通りにやって改善がなければ、残念ながら医師を疑うことがとるべき対策なのだろうと思います。

残念ながら、これが現実です。日本のアトピー性皮膚炎対策は、かなり問題があろうかと考えています。

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