小児科 すこやかアレルギークリニック

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間隔+間隔
2020/02/14
昨日、卵クッキーからカステラまでの間隔を記しました。

約半年です。今日は、カステラから次のステップである卵焼きまでの間隔について触れようと思います。

当院では、卵クッキー、カステラ、卵焼きという順に負荷試験を行っています。過去に卵を食べて即時型症状を起こしていたり、卵白の抗体価が高かったりしても、まず卵クッキーで負荷しています。

今回の集計では、71人中3名が軽い症状が出ただけで、その3名もじきに卵クッキーを食べられるようになっています。

卵クッキーを食べられるようになったら、カステラに挑戦できる土俵に立てたと考えています。先の71名の患者さんのうち、4名を除いて、クリアできました。この4名もあきらめずに食べていたら、カステラを食べられるようになりました。

先程と同様に、これで卵焼き1個への挑戦権が得られます。71人中16人が症状が出ていますが、アナフィラキシー はなく、しかもうち10人はクリアでき、残りの6名が卵焼き突破を目指しているところです。

昨日述べたように、71名の卵クッキー完食からカステラ完食までの期間の平均をとると、6.8ヶ月だったという意味です。

カステラから卵焼きに関しては、クリアできている65名で評価すると、カステラから卵焼き完食までの期間の平均は、6.5ヶ月でした。やはり半年余りでした。

ということは、間隔+間隔と言いますか、卵クッキーから卵焼き完食までの期間は、13.3ヶ月でした。つまり、卵アレルギーを克服するまで、1年余りでクリアできたという意味です。

最近よく触れている、卵など治りやすいアレルゲンは、食べて症状が出るようなら向こう1年は除去した上で、負荷試験を検討するとガイドラインに書かれていますが、1年待っている間にほぼ治ってしまう訳です。

年長児であれば、1年間食べてはいけないと言われていて、十分に食べるのが怖くなり、嫌悪感を抱いているはずです。1年待って、治る保証がある訳でもなく、物心がつく前に治してしまうことが肝要だと思っています。

可及的速やかに食べられるようになるよう努力をするのが、お勧めです。

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