小児科 すこやかアレルギークリニック

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AもBもCも
2020/03/18
先日、ある小学生が当院を初診れました。

食物アレルギーがあり、卵を除去しています。ちなみに地元の患者さんです。

小さい頃、卵で症状が出て、かかりつけの開業医Aを受診したそうです。当院が専門的な医療をやっていることを知っているのに、病院Bに紹介します。

病院Bでも除去を続け、卵白が高値なため、2年ほどして70キロ離れた街の病院Cに紹介されます。病院Cで初めて負荷試験を受けますが、アレルギー症状が誘発されてしまい、わずかに卵を食べるよう指導があったようです。

病院Cの医師は自分の異動のため、同じ街の専門医のいる病院Dに紹介しようとしますが、ここでようやく親御さんが上越市に専門施設である当院があることを知って、ようやく受診されたという格好です。

病院Dは受診していませんので、関係ありませんが、開業医Aも病院Bも地元に専門医がいることを知っていて、紹介してこないし、病院Cも異動があっても当院へ紹介してこないという状況でした。

医者の世界を知らない人達は「何それっ」と感じられると思いますが、医者の世界ってこんなものです。患者さんにベストなことを必ずしもやろうとしないように思えますし、何より体裁やプライドを気にするようです。

そんなこと、患者さんにとっては全く関係のないことなのにです。つくづく医者の世界って生きにくいところだなと感じます。

患者さんはもう小学生なのに、いたずらに除去が続けられており、卵を食べることに相当に恐怖を抱いているようです。これは低年齢のうちに食べさせることをしてこなかったことが悪い影響を及ぼしています。

開業医Aや病院Bが1、2歳の頃に当院に紹介してくれていたら、地元で受診もしやすいし、結果は大きく変わっていたと思います。

非専門医に限って、食物アレルギーは除去していればいいものと考えているようで、治せることも認識されていないようです。

保護者の方々には、こういう現実を知っていただき、いかに自分のお子さんに適切な医療を速やかに受けさせることができるかを、ご自分で調べてみるということをお願いしたいと思っています。

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