小児科 すこやかアレルギークリニック

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意外と早い
2020/07/31
赤ちゃんの離乳食では、卵は卵黄からと言われています。

それは、昔からそうだと思うのですが、最近気になることがあります。卵黄を食べさせて、2時間以上経ってからの嘔吐という症状が結構の頻度でみられることです。

普通の食物アレルギーは、食べている最中に、じんましんや咳などの“いかにも食物アレルギー”って感じの症状が出ます。これに関しては、食べて2時間以上経ってから、皮膚や呼吸器症状はみられず、嘔吐を繰り返すという形で発症してきます。

卵アレルギーの場合、採血してみると、卵白の特異的IgE抗体が検出されます。今回の特殊な食物アレルギーの消化管アレルギーでは、IgE抗体が検出されないことも、されることもあるようです。

まだ医師の間でも認知がイマイチ進んでおらず、食べて時間が経ってからの嘔吐だけの症状なので、「胃腸炎でしょう」なんて言われていることが多いのです。

卵白というよりは卵黄に反応するようで、ごく微量なのに、反応して嘔吐を繰り返したりします。ごく微量なので、完全除去にせざるを得ないこともあります。

卵黄を食べ始める時期ですから、乳児期後半にみられます。これは、いつ頃治るのか?。

当院は、卵アレルギーの場合、1歳前後から卵の加工品の負荷試験を行っています。そうすると、意外に早くから加工品を食べられるようになっているようです。

ただ、自己判断で与えてしまうと、まだ治っていなかった場合、何度も何度も吐いて、ぐったりしてしまうことがあります。点滴治療が避けられないこともあります。

このケースでも、除去され続けることが多いようですが、発症にも治療にも注意が必要です。

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