小児科 すこやかアレルギークリニック

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これもゼロレベルで
2020/08/26
結局、アレルギーという慢性疾患は、対応が似ています。

ぜんそくもアトピー性皮膚炎も、症状を“ゼロレベル”で安定させ、悪化しないクセをつけるという戦法を取る必要があります。

当院は、ぜんそく、アトピー、食物アレルギーにチカラを入れています。となると、食物アレルギーの治療はどうなのか?。

食物アレルギーも、基本“ゼロレベル”なんだろうと考えています。食べて症状を起こすというのを繰り返すと、食物アレルギーが悪化するのだろうと思います。

例えば、重症な牛乳アレルギー。少量の乳成分でアナフィラキシーを起こすお子さんは、ちょっとした刺激というか、悪化要因でぜんそく発作を繰り返す患者さんと似ています。

「気道過敏性」というのですが、気管支がどんどん過敏になって、ぜんそく発作の起こし易さが研ぎ澄まされていきます。食物アレルギーも、きっと“消化管過敏性”みたいなものがあるのだろうと考えています。

食物アレルギーは、皮膚に付いただけでも赤くなったり、呼吸器に影響して、ゼーゼー言ったり、呼吸困難を起こしたりすることもありますので、“消化管過敏性”ではなく、“生体過敏性”と言った方がいいかな。

このクセというか過敏性をつけてしまうと、治りにくい気がします。ですから、食べても症状を起こさない、“ゼロレベル”なんだろうと思っています。

症状を起こさないように、繰り返し食べていると、食べられる量が増えることが多いと思います。ぜんそくとアトピー性皮膚炎は、薬を使って症状を押さえ込んでいきますが、食物アレルギーでは薬は使いません。食べ物を食べることが、“治療”なんです。そこが大きく違います。

少し他とは違いますが、なるべく「ゼロレベル作戦」で食べ進めていくことが、食物アレルギーの攻略法のようです。

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