小児科 すこやかアレルギークリニック

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出る前に対応するか、出てから対応するか
2020/10/12
学会の準備をしています。

日本人が発見したのですが、「アレルギーマーチ」という概念があります。「アトピー性皮膚炎」、「食物アレルギー」、「喘息」、「アレルギー性鼻炎」の順にアレルギーの病気が出てくるという規則性を見出したのです。

まず最初に、アトピー性皮膚炎の湿疹は、生後1、2ヶ月で出ることが多いのですが、生後まもない湿疹の赤ちゃんを入念に診ていけば、その後、「食物アレルギー」などが出てくるはずです。

今回の検討では、半数弱に卵、乳、小麦などがアレルギー採血でクラス2以上になっていました。これは離乳食開始前に分かっていることが多いので、「先手必勝」のごとく、手を打つことが可能となります。

具体的には、少量の卵を食べさせていくのです。卵が圧倒的に多く、乳、小麦の陽性の子はわずかでした。赤ちゃんだったお子さんは、3歳になっています。卵を少量から食べさせることで、ほとんどが卵の除去はしていません。乳はアナフィラキシー を起こした子が1名いましたが、どれも治っています。小麦も少数ですが、全員うどんを摂れるようになっています。

通常だと、卵アレルギーなどをまったく予想だにしていなかったのに、食べて症状が出て、かかりつけ医から「卵アレルギーですね、しばらく除去が必要です」と脅されることが多いので、除去を継続することになります。当然、親御さんは怖いので、言いつけを守り、除去を続けます。

今回、これとは正反対のことをやっています。食物アレルギーの発現を予想し、アレルギー検査が陽性なのを確認し、そういう子に対し、食べられる量を設定し、少量ずつ食べさせる指導をしています。

卵などを食べることに、さほど恐怖心は抱いていないと思います。徐々に食べられることが分かり、自信を持って段階的に負荷試験に臨むことができるのだと思います。

その結果、1名以外は全員卵料理を食べられるようになっていました。乳と小麦は人数は少ないですが、全員食べられています。

これがタイトルの「出る前に対応する」というもので、当院のやり方を意味しています。こちらの方が、前向きだし、断然いいのだろうと考えています。

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