小児科 すこやかアレルギークリニック

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どうやって決着?
2020/12/11
現在、学会の準備中です。

ちょっと興味深いと思われる部分をちょっと披露しようと思います。

日頃からアレルギー疾患の早期発見・早期治療の重要性を訴え続けているつもりです。乳児期に“湿疹”があると、多くの小児科医、皮膚科医が「乳児湿疹」だと診断しています。実は、そのうちの多くがアトピー性皮膚炎だと考えています。

乳児期に“湿疹”が出たため、医療機関を受診して、「乳児湿疹」の診断は、そのまんまじゃんって思っています。

その“湿疹”は生後1ヶ月から出現することが多いようです。そして、その“湿疹”から経皮感作を起こして食物アレルギーにつながっていきます。

採血のタイミングにもよるのでしょうが、生後6ヶ月の頃に卵白がクラス2以上になることが多いようです。

当院を“湿疹”もしくは卵アレルギーの症状で受診した赤ちゃんの初診時の湿疹の程度は、約4分の1は軽微でしたが、その多くが生後6ヶ月以降の乳児でした。

このことからこう推測しています。

卵の感作は生後6ヶ月には進んでいて、離乳食として卵を食べ始めるこの時期には、卵アレルギーを発症しやすくなっている。しかし、その頃には“湿疹”は軽微になっていて、そのタイミングで患者さんを診察した医師は、アトピー性皮膚炎がないのに、卵アレルギーが起きていると考えるのではないかと思うのです。

こういったことからアトピー性皮膚炎がないのに食物アレルギーがあり、皮膚以外にも食物アレルギーを起こすルートがあるのではないかと考える専門医もいます。私は、その前の段階から診ており、ほとんどが皮膚からだと考えています。

皮膚はそれくらい影響が大きいのだと思っています。この議論、解決は難しいように思いますが、どうやって決着がつくのでしょうか?。

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