連日、食物アレルギーの診断書の記載を求められています。 中には、1年に1回、診断書のためだけに受診される方もいます。私としては、治って欲しいのであって、ダラダラ除去し続けることは望んではいません。 ただ、驚くほど、除去したがる親御さんが多いということ。例えば、小学生くらいになると、皆食べることを怖がり、食べようとはしません。 先日も、負荷試験を勧めたものの受診もせず、それを指摘すると「大雪だったから」などとおっしゃいます。とうに雪は消えています。食物アレルギーを治そうとしたり、正しく診断しようというつもりはないように感じてしまいます。 この子は小学校高学年で、本人も食べたがらないという側面もあったのかもしれません。嫌がる子を医院に連れてくるのは大変なことですから。 別の患者さんで、まだ2歳なのですが、除去を続けていました。治りやすい年齢で、何もしないのは本当にマズいです。 長年、食物アレルギーにこだわった診療をしてきましたが、無駄に除去している患者さんが極めて多いことに心を痛めています。 敢えて言えば、日本の食物アレルギー医療の方針が「除去、除去」であったことが失敗だったのではないかと思えてきます。 この流れを改善させるには、相当困難であろうと思っています。 |
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