小児科 すこやかアレルギークリニック

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ビワ
2021/06/05
先日、「ビワを食べると...」という中学生が受診されました。

果物や野菜でアレルギー症状が見られる場合は、口腔アレルギー症候群のことが多いようです。つまり、食べると、口の中がイガイガしたり、違和感を覚えたり、唇が腫れたりという症状がみられます。

今回は、たまに見かけるのですが、ビワが原因でした。ビワはアレルギー採血の項目がないために、「調べられない」なんて言われることが多いと思います。

それは、残念ながら非専門医が言う言葉です。ビワそのものを持ってきてもらえば、それを小針で刺し、針先にビワの果汁をつけた状態で、患児の腕に小傷をつけると、アレルギーがある場合、そこが大きく腫れるのです。

この手法を用いれば、何でも検査できることになります。簡単な検査なのですが、専門医は用いるけれど、専門でない医師はまずやっていません。とても不思議に思っています。

まあ、面倒なことは「やっていない」、「できない」などと言えば、患者さんは引き下がるので、手間のかかることは避けて通ることができる訳です。専門医に紹介してくれればいいのですが、そんな経験はほとんどありません。

今回のビワでは、大きく腫れました。それをもって、ビワによる口腔アレルギー症候群と診断しました。

正しく診断されなければ、患者さんは不安だし、どうしていいか分かりません。逆に今回はちゃんとした根拠を持って診断され、適切な対応を知ることができました。

専門医にかかって、正しい指導を受けることは、患者さんにも、学校側にも有効なことだろうと考えています。

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