小児科 すこやかアレルギークリニック

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4桁を飛び越え
2021/09/22
少し前にかなり重症なアトピー性皮膚炎の赤ちゃんが当院を受診されました。

他の小児科にかかっていて、アトピー性皮膚炎とは診断されていませんでした。親御さんは「お医者さんは何でも分かる」と思っているし、思いたいでしょうが、アトピー性皮膚炎の診断をできない医師は結構います。

この場合、こういう事態に陥ります。
「診断できない」→「治療できない」→「皮膚炎が改善しない」→「皮膚を掻く」→「アトピーの悪化」→「難治化」...

逆に正しく診断して、強力に皮膚炎の治療をすれば、皮膚炎は安定し、掻かなくなり、更に皮膚が安定すると好循環を生むことができます。そうしなければ、悪循環...。

地元の場合、アレルギーが良くならなければ、周囲が当院の受診を勧めてくださるケースが結構あります。この赤ちゃんも前の小児科医に見切りをつけ、早いタイミングで受診してくださっています。

調べてみると、アトピー性皮膚炎の病気の強さの指標となるTARCという項目が10000を超えていました。1000そこそこが基準なので、極めて悪い数値であることが分かりました。やはりアトピーが見逃されていて、相当重症であると言えると思います。

このTARCという数値は、しっかり治療するとストンと低下します。人並みに下がるのです。

当院に通い始めて1ヶ月ほどで、採血をさせていただきました。TARCがどこまで低下したか確認するためです。下がれば下がるほど、適切に治療できていることが分かります。逆に下りが悪ければ、治療が不十分であると分かります。

低下していれば、親御さんも今の治療に自信を持ってもらうことができます。このケースでは、採血をして確認すべきと考えました。

初診時のTARCは確か11000ほどあったのですが、1ヶ月後には600台まで低下していました。何と5桁から3桁へ、4桁を飛び越えていました。

TARCが高いことは、皮膚の炎症が強いことを意味します。そして、食物アレルギーになりやすいことも意味します。もしかしたら、食物アレルギーになるはずの運命を変えることができるかもしれません。

この赤ちゃん、しばらく皮膚治療は続きますが、上々のスタートを切ることができたと思っています。

全国にはこのような治療を受けられる患者さんが1人でも増えて欲しいと願っています。

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