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受け皿
2021/10/27
昨日、10代のお子さんがアトピー性皮膚炎のかなり悪化した状態で受診されました話をしました。

お薬手帳を見ると、内科でステロイド軟膏が処方されていました。私の経験上、内科医でアトピー性皮膚炎の治療に精通した人は見たことがありません。

患者さんはそんなことは知りませんので、患者さんが普段風邪などでかかっている内科医に頼んで軟膏を処方してもらったのか、もしくは「アトピー性皮膚炎くらい自分でも診られる」と医師自身が思っているのかは分かりません。

敢えて言えば、このような状況では、治療が過少で皮膚症状が悪化するのは、目に見えています。

当院受診時、皮膚を診察してみると、ビックリするくらい酷かったです。ここまでくると、専門医に紹介しない医師の責任が大きいのだろうと思っています。

患者さんも医療機関をいくつかかかってみて、良くならないと、医者に行っても意味がないと考えてしまうところがあるように思います。我慢してしまう傾向にあります。

長年、湿疹を放置することにつながります。その結果、アトピー性皮膚炎は相当に悪化すると思います。

治療を継続しない患者さんが悪いという考えもあるかもしれませんが、その患者さんの期待に応えなかった医師が悪いのだろうと考えています。

確かに重症なアトピー性皮膚炎に対応できる皮膚科も多くはないと感じています。要は受け皿がほとんどないようです。

アトピー性皮膚炎は説明や指導に時間がかかるため、多くの皮膚科医がチカラを入れていないように感じています。

大人のアトピー性皮膚炎は皮膚科医しか対応できませんが、子どもの場合は、皮膚科のほかに小児科も関わることがあります。小児科医が受け皿として頑張らなければならないと思っています。

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